品種詳細

北陸193号

水稲新品種「北陸193号」は寒冷地南部での出穂期が晩生の晩に属する粳種である。玄米収量が多く、バイオエタノール用、飼料用等の新規需要米としての利用が期待できる。

主要特性

「北陸193号」は、収量性の向上を目標として、韓国品種から育成したインド型多収系統「上344」と中国のインド型多収品種「桂朝2号」の交配後代から育成された極多収品種である。

  • 出穂期は「日本晴」より1日程遅く、成熟期は7日程遅い育成地では"晩生の晩"に属する。耐倒伏性は「日本晴」より明らかに強く、"極強"である。収量性は「日本晴」より2割程増収し、極多収である。縞葉枯病には"抵抗性"である。
  • 新潟県三条市における3ヵ年の現地実証試験では、700~900kg/10aの粗玄米収量を示した。2008年に、新潟県下8農協管内の全栽培面積301ha、総農家戸数344戸の規模で栽培実証試験を行った結果、800kg/10a程度の粗玄米収量を収めた農家が最も多く、1000kg/10a以上の粗玄米収量を収めた農家数は15戸で、最高事例は1094kg/10aであり、総栽培面積から算出した平均粗玄米収量は781kg/10aであった。「北陸193号」は、農家段階においても、極めて高い多収性を示した。
  • 「北陸193号」は種子休眠が強く、秋の収穫から翌春の播種時までの保存期間中に休眠が打破されず発芽が劣る欠点がある。種子の水分含量を15%程度に調整後、60°C、乾燥条件で4~7日間の休眠打破処理より改善が図られる。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
21144
(2007年6月14日)
2007年9月19日 19051
(2010年2月19日)
25年
(満了日:2035年2月19日)
交配組み合わせ 旧系統名