品種詳細

華麗舞

「華麗舞」は寒冷地南部では中生の早に属する細長粒の粳種で、短稈、穂重型の品種である。炊飯米は、表面の粘りは少ないが、内部は「コシヒカリ」並に軟らかいという米飯物性を示す。日本で市販されているとろみのあるカレールウと良く合い、カレー用調理米飯としての用途が期待される。

主要特性

「華麗舞」は、カレーのルウになじみやすく、日本人の嗜好にあった調理米飯用品種の育成を目的とし、印度型品種「密陽23号」と日本型品種「アキヒカリ」の交配により育成された。米が軟らかく、表層の粘りの少ない系統を官能評価により選抜し、機器による米飯物性の評価を行い、さらに、カレールウへの適性を確認した。

  • カレールウを白飯にかけた際、「コシヒカリ」および「サリークィーン」よりも食味の評価が高く、カレールウに良く合う。
  • テンシプレッサーでの低圧および高圧による物性測定では、「コシヒカリ」より、表層の硬さは硬く、粘りおよび付着性は少なく、全体の硬さおよび粘りは「コシヒカリ」と同等であり、表面の粘りは少ないが、内部は「コシヒカリ」並に軟らかい米飯物性を持つ。
  • 出穂期は「コシヒカリ」より4~5日程度早く、育成地では"中生の早"、成熟期は5~9日程度早い"中生の早"に属する粳種である。
  • 稈長は"短"、穂長は"やや長"、穂数は"少"、草型は"穂重型"で、脱粒性は"難"、耐倒伏性は"強"である。
  • 千粒重は「コシヒカリ」より2g程軽く、収量は、多肥では、「コシヒカリ」、「キヌヒカリ」並で、標肥では、これらの品種よりやや少ない。
  • 穂発芽性は"やや易"、障害型耐冷性は"極弱"である。縞葉枯病に対して抵抗性で、白葉枯病耐病性は"やや弱"である。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
20120
(2006年8月22日)
2006年11月17日 18473
(2009年9月28日)
25年
(満了日:2034年9月28日)
交配組み合わせ 旧系統名