品種詳細

夢あおば

「夢あおば」は寒冷地南部では早生の晩に属する粳種で、中稈、穂重型の稲発酵粗飼料向き系統である。中生の主力品種の刈り取り前に稲発酵粗飼料用として収穫が可能で、耐倒伏性が強く、湛水直播栽培に適する。大粒であるところから、一般品種との識別性がある。

主要特性

「夢あおば」は、1990年中央農業総合研究センター・北陸研究センター(旧北陸農業試験場)において超多収品種の育成を目的として、日印交雑種の「上321」と「奥羽331号」(後の「ふくひびき」)を交配した後代から育成された系統である。

  • 出穂期は「ふくひびき」よりやや遅く、黄熟期は「ふくひびき」並の、育成地では中生の「クサユタカ」より早い"早生の晩"に属する
  • 稈長は、「ふくひびき」より長い"中"、穂長は「ふくひびき」よりやや長い"やや長"、穂数は少なく、草型は"穂重型"で、脱粒性は"難"である。
  • 湛水直播栽培における苗立ち率は「クサユタカ」に優り、耐倒伏性は「ふくひびき」より強い"極強"であるため、湛水直播栽培に適する。
  • 黄熟期乾物重は「ふくひびき」より重く、湛水直播栽培では、中生の「クサユタカ」より重い。
  • いもち病真性抵抗性遺伝子はPita-2 とPib を併せ持つと推定され、葉いもち・穂いもち圃場抵抗性は不明である。穂発芽性は"中"、障害型耐冷性は"やや弱"である。
  • 可消化養分総量(TDN)はチモシー(1番草・開花期)等に近く、飼料として利用可能であり、稲発酵粗飼料とした時の牛の嗜好性も問題がない。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
17307
(2004年8月11日)
2005年6月23日 14887
(2007年3月 2日)
25年
(満了日:2032年3月 2日)
交配組み合わせ 旧系統名