品種詳細
春陽
「春陽」は寒冷地南部では早生の晩に属する粳種で、水溶性のタンパク質であるグルテリンを減らした品種であり、麹および酵母が消化できる水溶性かつ易消化性蛋白質が少ないため、雑味の原因となるアミノ酸の量を減らした淡麗な清酒を造ることができる。
主要特性
- 「春陽」は、極大粒、極多収の低グルテリン米品種の育成を目的として、低グルテリン米系統「NM67×NM(1-3)」(後のLGC-1)を母とし、極大粒系統「北陸153号」を父として人工交配を行って育成された品種である。
- 出穂期、成熟期は「ひとめぼれ」に比べやや遅く、育成地では"早生の晩"に属する粳種である。耐倒伏性は「ひとめぼれ」より明らかに強く、収量性は「ひとめぼれ」より明らかに多収である。
- 玄米千粒重は「ひとめぼれより明らかに重く、大粒である。DS電気泳動法によるデンシトメーター測定では、一般品種に比べて、グルテリン含量は約3分の1、グルテリン、グロブリン、グルテリンの前駆体を含む易消化性蛋白質全体の含量は、一般品種の約60%である。
- 食味はホウネンワセ並で、また、酒造用として利用した場合、麹および酵母が消化できる水溶性かつ易消化性蛋白質が少ないため、雑味の原因となるアミノ酸の量を減らした淡麗な清酒を造ることができる。
- いもち病抵抗性遺伝子型はPiaと推定され、圃場抵抗性は 葉いもち、穂いもちともに"中"である。穂発芽性は"中"、障害型耐冷性は"やや弱"である。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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13716 (2001年8月10日) |
2002年1月24日 | 12181 (2004年8月18日) |
20年 (満了日:2024年8月18日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||