品種詳細

なつあおば

「なつあおば」は極早生で多収の稲発酵粗飼料用品種で、熟期の異なる品種との作期分散により収穫期の拡大を図ることで、刈り遅れによるサイレージ品質の低下を防ぐことができる。

主要特性

  • 育成地では“極早生”の熟期に属する品種であり、出穂期は一般食用の主要品種である中生の「コシヒカリ」より2週間程、極早生の多収品種「アキヒカリ」より1日程早いです。また、収穫適期である黄熟期は「アキヒカリ」より5日程早く、「コシヒカリ」の収穫適期(成熟期)よりも1ヶ月近く早いです。
  • 稈長は「アキヒカリ」より12cm程長く、穂長は「アキヒカリ」より長く、穂数は「アキヒカリ」より少なく、一穂当たりの穂重が重い草型をしています。
  • 耐倒伏性は強く、収量を示す黄熟期乾物重は、移植栽培、湛水直播栽培ともに「アキヒカリ」より重く、低コスト栽培が可能な湛水直播栽培に適します。
  • 縞葉枯病に対しては抵抗性であり、本病の発生の恐れがある稲麦二毛作地帯における麦跡での栽培に適しています。
  • 埼玉県農林総合研究センターの成績では、「なつあおば」は、従来導入されている品種のうち、最も収穫時期の早い中生の「夢あおば」より2週間も早く収穫できることがわかりました。この結果、9月下旬から始まる飼料用稲の刈り取りが9月上中旬から開始することができるようになり、飼料用稲の作期幅が広がりました。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
24891
(2010年5月24日)
2010年8月25日 21434
(2012年2月21日)
25年
(満了日:2037年2月21日)
交配組み合わせ 旧系統名
北陸187号/アキチカラ 北陸飼209号