品種詳細

笑みの絆

水稲「笑みの絆」は寒冷地南部では中生に属し、高温耐性が強く、粘りが少なく硬めの良食味品種で、寿司米への利用が期待される。

主要特性

  • 「笑みの絆」は、粘りに頼らない良食味品種の育成を目標として、粘りの少ない良食味品種「ハツシモ」から育成された「岐系120号」と良食味系統「収6602」の交配後代から育成された系統である。
  • 出穂・成熟期は「コシヒカリ」よりやや遅く、育成地では"中生の晩"である。
  • 「コシヒカリ」に比較して、稈長および穂長は短く、穂数は多く、草型は"穂数型"である。耐倒伏性は「コシヒカリ」より強い"やや強"で、収量性は、標肥区では「コシヒカリ」よりやや少収であるが、多肥区では「コシヒカリ」より多収である。
  • いもち病真性抵抗性遺伝子はPiaおよびPiiを持つと推定され、圃場抵抗性は、葉いもちは"やや弱"、穂いもちは"弱"である。穂発芽性は "やや易"である。
  • 登熟期の高温耐性は"強"であり、外観品質の安定性に優れる。
  • 「笑みの絆」の寿司飯の外観、なめらかさは「ササニシキ」に優り、ほぐれ易く、粘りは「ササニシキ」より弱い。硬さは「ササニシキ」、「コシヒカ リ」の古米より硬く、総合では「ササニシキ」、「ハツシモ」に優る。民間企業による業務用炊飯特性調査では、飯粒がしっかりしていて、酢飯に向く という評価である。
  • 実需である寿司店(山口県1店、東京都2店、大阪府1店)の評価は「酢の入りも良く、粘らずにふっくらと握れ、寿司米として使いやすいお米である。」 である。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
25923
(2011年5月20日)
2011年8月19日 23457
(2014年7月22日)
25年
(満了日:2039年7月22日)
交配組み合わせ 旧系統名
岐系120号/収6602 北陸225号