品種詳細
亀の蔵
「亀の蔵」は多収で耐冷性が強く、精米のアミロース含有率が3%程度の品種である。低アミロース性を生かしたソフトタイプ米菓への利用が期待される。
主要特性
- 「亀の蔵」は、多収の低アミロース米品種の育成を目標として、低アミロース米の「東北172号(後の「たきたて」)」と多収系統「収6374」を交配して選抜した品種である。
- 育成地(新潟県上越市)での出穂期・成熟期は、「あきたこまち」と同等かやや早い、早生品種である。
- 「あきたこまち」に比べて、稈長はほぼ同じで、穂長は長く、穂数は多い。収量(精玄米重)は「あきたこまち」より多く、多肥栽培でも「あきたこまち」より多収である。玄米千粒重は「あきたこまち」よりやや重く、アミロース含有率が低いために玄米は白濁する。
- いもち病真性抵抗性遺伝子はPiaおよびPiiを持つと推定され、圃場抵抗性は、葉いもちは"中"、穂いもちは"やや強"である。縞葉枯病には"罹病性"である。障害型耐冷性は"強"、穂発芽性は "やや易"である。
- 精白米のアミロース含有率は、年次間で1.4~4.5%の幅で変動がみられるが、平均では3%程度で、「あきたこまち」より16ポイントほど低い。
- ソフトタイプ米菓製造時における延し行程の作業性は、国産のうるち米原料と同等である。製品のふくらみは良好で、口溶けが良く、米の風味、甘味が強いソフトタイプ米菓の製造が可能である。
栽培適地
「あきたこまち」の作付ができる東北中南部、北陸、関東以西。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
---|---|---|---|
27101 (2012年6月 8日) |
2012年9月12日 | 23386 (2014年4月 8日) |
25年 (満了日:2039年4月 8日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
東北172号×収6374 | 北陸231号 |