品種詳細

とよめき

水稲「とよめき」は、関東・東海地域では出穂期が「コシヒカリ」とほぼ同じで成熟期は1週間程度遅い中生の粳系統である。玄米収量は800kg/10aを超え、玄米品質は「コシヒカリ」よりもやや劣る。炊飯米は粘りが少なく、冷凍食品などの業務・加工用としての利用が期待される。

主要特性

  1. 「とよめき」は多収で良質な業務・加工用米系統の開発を目標として、良質・良食味品種「イクヒカリ」と業務・加工用の多収系統「やまだわら)」を交配した後代より育成された粳系統である。
  2. 育成地(茨城県つくばみらい市)における出穂期は「コシヒカリ」より3日早いが、登熟に日数がかかるため、成熟期は「コシヒカリ」より6日遅くなる。
  3. 育成地での玄米収量は、多肥試験では、4カ年平均で814 kg/10aの高収量が得られており、「コシヒカリ」に比べて早植・標肥で23%、早植・多肥で60%多収となる。
  4. 玄米の外観品質と食味が中程度で、炊飯米が粘りすぎないため、冷凍食品などの加工用米としての利用が期待される。
  5. いもち病の真性抵抗性遺伝子Pibを持つが、葉いもち圃場抵抗性)は"弱"のため、いもち病の発生が見られた時は防除を徹底する。縞葉枯病には"感受性"である。
  6. トリケトン系4-HPPD阻害型除草成分(ベンゾビシクロン、テフリルトリオン、メソトリオン)に感受性が高いため、それらを含む除草剤は使用しない。

栽培適地

東北南部平坦地および関東・北陸以西の地域

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
30258
(2015年6月11日)
2015年10月30日 26003
(2017年6月 5日)
25年
(満了日:2042年6月 5日)
交配組み合わせ 旧系統名
イクヒカリ/和1289 関東260号