品種詳細
くらのぬし
水稲「くらのぬし」は、温暖地東部において出穂期が"やや晩"、成熟期が"晩"に属する粳系統で、温暖地東部の主食用品種との作期分散が可能である。粗玄米収量が高く、葉いもちに強いため、飼料用米の低コスト安定生産に適する。
主要特性
- 「くらのぬし」は飼料用の多収品種を育成することを目標として、多収系統「北陸糯181号」と「北陸193号」との交配後代より育成された粳系統である。
- 育成地における「くらのぬし」は、出穂期、成熟期ともに「北陸193号」並である。「北陸193号」と比べて稈長は3cm長く、穂数は少ない。
- 粗玄米収量は、「北陸193号」に対して早植・多肥栽培で7%多く、877kg/10aと多収である。千粒重は24.6gで「北陸193号」よりも約2g大きい。
- 耐倒伏性は「北陸193号」よりやや弱く、「もちだわら」並の"強"、穂発芽性は「北陸193号」並の"かなり難"である。
- いもち病真性抵抗性遺伝子型は、Pia、Pib、Pi20を持つと推定される。圃場抵抗性は、葉いもちは"やや強"、穂いもちは不明である。白葉枯病抵抗性は"やや強"である。縞葉枯病には"抵抗性"である。
- 玄米の外観品質は「北陸193号」より劣る。食味は「日本晴」より劣る。粒形はやや細長く、食用品種と識別が可能である。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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32102 (2017年5月 1日) |
2017年8月18日 | 28287 (2021年1月26日) |
25年 (満了日:2046年1月26日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
北陸糯181号/北陸193号 | 関東飼271号 |