品種詳細
ゆきはるか
小麦「ゆきはるか」は「キタカミコムギ」より、エキステンソグラムにおける生地の力の程度が弱く、スポンジケーキの比容積と官能評価点に優れ、製菓適性が高い薄力小麦品種である。穂発芽性がやや難で収量性が高く、寒冷地での栽培に適する。
主要特性
- 「ゆきはるか」は1997年5月に、穂発芽性が「難」で製めん適性の優れた「東山30号 (後のキヌヒメ) 」を母とし、赤さび病に強く、製めん適性 の優れた「関東117号 (後のきぬあずま) 」を父として人工交配が行われ、派生系統育種法で育成された。白ふ、有芒で紡錘状の穂を有する軟質小麦で、 2009年度に播種した世代はF13である。
- 「キタカミコムギ」よりエキステンソグラムにおける生地の力の程度および伸張抵抗が弱い。また、スポンジケーキの比容積が大きく、官能評価点が高く、菓子用としての適性がある。
- 「キタカミコムギ」と比べ、粗蛋白含量は同程度で灰分含量が少なく、粉の色相は明度が同程度で、赤みと黄色みが低い。アミログラムの最高粘度が大きい。短所として製粉歩留が低い。
- 播性がIVのやや早生種で、「キタカミコムギ」より出穂期、成熟期は明らかに早く、稈長が短く、穂数が多い。「キタカミコムギ」より収量は10%程度多収であるが、容積重、千粒重が小さい。
- 耐寒性は「やや強」、耐雪性は「やや弱」、耐倒伏性は「やや強」、穂発芽性は「やや難」である。赤かび病抵抗性が「中」で、縞萎縮病、うどんこ病、赤さび病の各抵抗性は「やや強」である。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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25588 (2011年1月28日) |
2011年4月 5日 | 23404 (2014年5月 2日) |
25年 (満了日:2039年5月 2日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
東山30号 (キヌヒメ) x 関東117号 (きぬあずま) | 東北224号 |