品種詳細

キタノカオリ

秋まき小麦「キタノカオリ」は「ホクシン」と比較し、収量性がやや劣るが、赤さび病抵抗性、うどんこ病抵抗性および耐倒伏性は優れる。粉質は硝子質であり、小麦粉は黄色みが強く、製パン適性は優れる。

主要特性

「ホクシン」と比較して、次のような特徴がある。

  • 出穂期で6日、成熟期で5日程度遅い中生である。
  • 稈長はやや短く、穂長はやや長く、穂数はやや少ない。耐倒伏性はやや優れる。
  • 耐雪性はほぼ同程度である。赤さび病抵抗性、うどんこ病抵抗性は優れ、赤かび病抵抗性はやや優れる。コムギ縞萎縮病抵抗性は同程度に劣る。穂発芽性は同程度である。
  • 収量は育成地ではやや劣るが、試験実施場所では同程度から劣る。1リットル重、千粒重は大きい。
  • 粉質は硝子質であり、製粉歩留、ミリングスコアはほぼ同程度である。
  • 粉の明るさは低いが、赤みは同程度である。黄色味は高い。
  • ファリノグラムの吸水率は高く、バロリ-メーターバリュウは高い。
  • 製パン性は優れ、「ハルユタカ」以上である。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
12619
(2000年7月 3日)
2001年3月13日 11095
(2003年3月17日)
20年
(満了日:2023年3月17日)
交配組み合わせ 旧系統名

育成の経過

本系統は、1987年度(以降播種年度をもって示す)に北農試(現北農研)において「ホロシリコムギ」×「GK Szemes」の交配を行い、以降、派生系統育種法で選抜・固定を図ってきたものである。2001年度の世代は雑種第14代である。