品種詳細

トヨノカゼ

裸麦新品種「トヨノカゼ」は多収である。粒はやや円粒で、整粒歩合が高い。軟質で搗精時間が短く、精麦品質が優れる。

主要特性

「トヨノカゼ」は、1991年4月に四国農業試験場において、早生・良質・多収・大粒・大麦縞萎縮病抵抗性を育種目標に「四系9123」を母親、四国裸90号(後の「イチバンボシ」)を父親として人工交配(四交1301)を行い、F1を世代促進した。F2で個体選抜を行い、F3以降系統育種法によって選抜、固定を進めてきたものである。2004年度の世代は雑種第15代である。「イチバンボシ」と比較して、次のような特徴がある。

  • 六条渦性で播性の程度はVである。出穂期は1~2日遅く、成熟期で同程度の早生である。
  • 稈長はやや長く、穂長はやや短い。穂数は広幅播ではやや少ないが、ドリル播では同程度になる。耐倒伏性は「やや強」である。
  • 大麦縞萎縮病抵抗性は「やや強」で、うどんこ病抵抗性は「中」である。
  • 赤かび病抵抗性は「やや弱」である。穂発芽性は「やや難」である。
  • 子実重は1割程度高く、整粒歩合はやや優る。リットル重、千粒重は同程度である。
  • 原麦粒の見かけの品質は同程度である。粒の色、粒の大小は同程度である。粒の形はやや丸い。
  • 60%搗精試験による精麦時間は短く、軟質である。精麦白度は同程度である。

栽培適地

東海以西の平坦地に適する。

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
19025
(2005年11月30日)
2006年6月21日 18336
(2009年7月31日)
25年
(満了日:2034年7月31日)
交配組み合わせ 旧系統名