品種詳細

さやかぜ

大麦新品種「さやかぜ」は、オオムギ縞萎縮病I・II・III型に抵抗性を有する、渦性の六条皮麦である。短強稈で、耐倒伏性に優れ、多収の中生種である。麦茶用、精麦(押麦)用に適する。群馬県で奨励品種(認定)に採用。

主要特性

「さやかぜ」は、1986年度に、多収性、良質性およびオオムギ縞萎縮病抵抗性を育種目標にして、「関東皮70号」/「関東皮68号(後の「すずかぜ」)」の人工交配を行い、系統育種法により選抜・固定を図り育成した品種である。2003年度の世代は、雑種第17代(F17)である。

「さやかぜ」は渦性の皮麦で、次のような特徴がある。

  • 秋播性程度はIで、茎立性が中程度の中生種である。
  • 「カシマムギ」に比べて、出穂期・成熟期ともに4日程度遅い。
  • 短強稈で耐倒伏性に優れ、「カシマムギ」に比べて多収である。
  • オオムギ縞萎縮病のI・II・III型に対し抵抗性である。
  • 赤かび病にはやや弱である。
  • 整粒歩合が「すずかぜ」に比べて優れる。
  • 押麦用としての精麦品質が優れる。
  • 麦茶加工適性・麦茶品質とも、「カシマムギ」や「すずかぜ」と同程度であり、麦茶適性がある。

栽培適地

温暖地東部の平坦地を中心とした地帯

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
16437
(2003年12月15日)
2004年7月16日 14301
(2006年7月13日)
25年
(満了日:2031年7月13日)
交配組み合わせ 旧系統名