品種詳細

くすもち二条

「くすもち二条」は暖地・温暖地の平坦地に適応する皮性のもち性二条大麦です。「ニシノホシ」と比較して、出穂期は同等で、成熟期は2日程度早い品種です。短稈で穂が長く、穂数および整粒歩合は同等だが整粒重は重い特性です。β-グルカン含量が多く、精麦および炊飯麦の黄色みが強い品種です。

主要な特徴

「くすもち二条」は「関東二条35号(のちの「サチホゴールデン」)」を母、もち性の「羽系B0571」を父として人工交配を行い、派生系統育種法により育成された品種です。
「ニシノホシ」と比較して、以下の特徴があります。

  1. 出穂期は同等で、成熟期は2日程度早い早生種です。
  2. 稈長は短く、穂長は長い(表1)。穂数および整粒歩合は同等だが整粒重は重い品種です。
  3. 容積重は小さいが、千粒重は同等です。
  4. 搗精時間は長く、砕粒率は低い品種です。
  5. 精麦の明るさおよび赤みは同等だが、黄色みが強く、白度はやや低い品種です。
  6. 炊飯麦の増重率は同等で、明るさは低く、赤みは同等で、黄色みは強い品種です。
  7. 原粒、精麦のいずれもβ-グルカン含量は多い品種です。
  8. 播性はIで、穂発芽性はわずかに優れる"中"です。
  9. オオムギ縞萎縮病、オオムギ萎縮病、うどんこ病に対する抵抗性は"極強"で、赤かび病抵抗性はわずかに劣る"中"です。
  10. 炊飯麦官能検査では、胚乳の色の白さは劣るが、軟らかさおよび粘りは優れています。

活用面・留意点

  1. 暖地および温暖地の平坦地での栽培に適しています。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
31838
(2017年2月20日)
2017年5月25日 27503
(2019年7月18日)
25年
(満了日:2044年7月18日)
交配組み合わせ 旧系統名