品種詳細

台パワーZ

「台パワーZ」はピーマン類の台木用品種です。土壌伝染性病害である青枯病・疫病およびネコブセンチュウに対して強い抵抗性を持つため、ピーマン類の安定生産に大きく貢献できます。

主要特性

  1. 「台パワーZ」(図1)は、青枯病、疫病およびネコブセンチュウに強い抵抗性を示すほか(図2、図3および図4)、L3遺伝子を有するためPMMoV(P1.2)に抵抗性を示します。
  2. ピーマン品種「京鈴」を穂木とした接ぎ木栽培で、「台パワーZ」を台木とした場合の「京鈴」の収量は、既存の台木用品種である「台パワー」を利用した場合より多く、「京鈴」を自根栽培した場合とほぼ同等です。(図5)
  3. 「台パワーZ」は、発芽の早さ・揃いおよび幼苗期の生育が「台パワー」より優れるため、容易に接ぎ木ができます。

     図1 「台パワーZ」の草姿

  図2 青枯病汚染圃場における抵抗性株率
  (2013~2015年度の平均)

  図3 疫病抵抗性幼苗検定における抵抗性株率
  (2013~2015年度の平均)

  図4 ネコブセンチュウ抵抗性幼苗検定における
  抵抗性株率(2015年度に千葉県で実施)

  図5 「京鈴」を穂木とした接ぎ木栽培における
  総収量(2013、2015および2016年度の平均)

活用点・留意点

  1. 「台パワーZ」を台木とする接ぎ木栽培では、穂木用品種にトバモウイルス抵抗性としてL3遺伝子を持つ品種が適します。
  2. 「台パワーZ」は、青枯病、疫病およびネコブセンチュウに対して抵抗性を示しますが、病原菌やセンチュウの密度が高い圃場での栽培など、条件によっては被害を受ける可能性があります。そのため、土壌消毒など他の防除法を併用することをお薦めします。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
32081
(2017年4月24日)
2017年7月24日 28149
(2020年11月19日)
25年
(満了日:2045年11月19日)
交配組み合わせ 旧系統名
CBP-1×台パワー トウガラシ安濃交3号