品種詳細

PI2008

「PI2008」は暖地の春播きから晩播、夏播き栽培まで利用できるオールシーズン用で"中生の晩"に属する飼料用とうもろこし品種です。南方さび病に抵抗性で耐倒伏性、折損抵抗性も強く、多収で使い勝手の良い品種です。

主要な特徴

「PI2008」は、九州沖縄農業研究センターが育成した「Mi91」を種子親とする単交雑一代雑種で、九州沖縄農業研究センターと雪印種苗株式会社との共同育成品種です。
育成地の調査では、

  1. 絹糸抽出期は晩生の「SH9904」に近く、中生の「SH3815」より3日程度遅い品種です。収穫時熟度は同じ収穫期の「SH9904」とほぼ同じですが、収穫物全体の乾物率は「SH9904」より高くサイレージ調製に適した乾物率に早く到達します。早晩性は「SH3815」より遅く「SH9904」より早い"中生の晩"に属しています。
  2. 乾物収量は「SH9904」より多く乾物中の雌穂重割合も「SH9904」より高い品種です。春播き及び晩播栽培では、乾物収量は「SH3815」並かやや多く、乾物中の雌穂重割合は「SH3815」並かやや低い特性です。夏播き栽培では、乾物収量および乾物中の雌穂重割合は「30D44」と同程度です。
  3. 南方さび病抵抗性は、「SH3815」、「SH9904」及び「30D44」より強い特性です。
  4. 耐倒伏性は夏播きでは「30D44」より強い品種です。折損抵抗性は春播き及び晩播では「SH3815」及び「SH9904」より強く、夏播きでは「30D44」より強い品種です。その結果、倒伏及び折損抵抗性は春播き及び晩播では「SH3815」及び「SH9904」より強く、夏播きでは「30D44」より強い特性です。

活用面・留意点

  1. 暖地の春播きから晩播、夏播きまですべての栽培時期に利用できます。
  2. ワラビー萎縮症抵抗性は弱いので、ワラビー萎縮症が発生する地域での8月播種は避けてください。
  3. 販売名は"スノーデントおとは"で雪印種苗から販売されています。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
30272
(2015年6月19日)
2015年9月29日 25538
(2016年11月17日)
25年
(満了日:2041年11月17日)
交配組み合わせ 旧系統名