なろりん、稲の害虫と出会う!の巻
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こんにちは なろりんです♪
気の向くままに全国にある農研機構の研究センターを巡って紹介しています。
61回目のなろりんリポート、略して「なろリポ」です。
今回は熊本県合志市にある「九州沖縄農業研究センター」を訪ねたよ。
到着したときは雨が降っていたけれど、止んできたよ。
遠くに見える山は、金峰山、熊ノ岳、三ノ岳。
今回おじゃましたのは、「虫害グループ」。
こちらではウンカという小さな昆虫の研究をしているそう。
ウンカは稲の害虫。細長い口を稲にさしこんで、汁を吸って稲を枯らしてしまったり、ウイルスをうつして稲の病気を広めちゃったりするんだって!
ウンカがたくさん増えると稲がまとめて枯れて田んぼに穴が空いたみたいになっちゃうのだそう。
これが「坪枯れ」。
ポッカリ枯れちゃってる!
被害がひどいと田んぼ全体に広がって、全部枯れちゃうんだって!
研究者の松村グループ長がウンカをつかまえてみせてくれたよ。
「坪枯れ」の近くをガサガサすると・・・
いました!小さなセミみたいな黒っぽいのがウンカ!
はねが長いのと、短いのがいるよ。
グループでは研究のためにウンカを飼育しているということで、みせてもらったよ。
四角い箱がいっぱい!
ウンカの飼育は大変!
箱の底のトレイにお米をまいて、ウンカの食べ物になる稲を育てていたよ。
稲が生えてきたら、古い稲と取りかえるんだって!まず、ウンカを古い稲から落とすため、ナナメにして揺すったり、ドンドンたたいているよ!
稲を入れかえると、ウンカは新しい稲から汁を吸うよ。
稲にくっついている小さいつぶつぶ、全部ウンカ!
たくさん飼っているから、エサのお米もたくさん必要。
だいたい1週間でバケツ3杯使うんだって!
すごい量!!
飼育はすごく手間がかかるから、研究グループのみなさんでがんばっているのだそう!
チームワークが大事♪
育てたウンカは、ウンカに強い稲の育種に役立てたり、殺虫剤がウンカに効かなくなる現象を調べる研究に使っているんだって。
どの稲がウンカに強いのかな~?
ウンカは小さい昆虫だから、その種類を調べたり、殺虫剤の試験をするのは、顕微鏡をのぞきながら実験するんだって!
なろりんものぞきたい!
ウンカは毎年、東アジアや東南アジアから海を越えて飛んで来ているんだって。
ウンカが飛んでくるのを止めるのはむずかしいから、今年はいつぐらいに飛んでくるのか、
飛んでくるもとの国ではどんなウンカが増えているのかというようなことを調べて備えるのが大事。
こちらでは、いつぐらいに飛んでくるのかを予測できないかという研究もしているそう。
ウンカの飛来(ひらい)予測プログラムも紹介してもらったよ。
どういうふうに飛んでくるのかな?
これはウンカの種類による飛び立ち方を調べた成果や、気象データを利用してつくられているのだそう。
田んぼでも携帯電話でみられるようにしてるんだって♪
便利だね♪
外国の研究所とも積極的に協力して、ウンカについていろいろな情報を手に入れて改良していこうとしているとのこと。
いろいろな研究成果を役に立てるために、ウンカの防除ハンドブックも作ったそう。
ハンドブックと一緒に。
研究が進んで、稲の被害を減らせるといいなと思ったなろりんなのでした。
おまけ
ちょうど小さな白いお花が咲いていたよ。
何のお花かな?
そばで見るとこんな感じ!
こたえは・・・そばのお花でした~♪
・・・。
次はどこの研究センターへいこうかな。
●「九州沖縄農業研究センター」の詳細は、ホームページを見てね。