なろりん、巨大ケージの中に潜入!の巻
お天気: くもり
こんにちは なろりんです♪
気の向くままに全国にある農研機構の研究センターを巡って紹介しています。
59回目のなろりんリポート、略して「なろリポ」です。
今回は、茨城県つくば市にある「中央農業研究センター 虫・鳥獣害研究領域鳥獣害グループ」を訪ねたよ。
やってきました♪
こちらでは、野生の鳥やけものによる農地や果樹園などの被害対策や個体群の保護管理を研究しています。
今回案内してくれたのはカラスの研究をしている吉田さん。
農作物や果樹を食べてしまうカラスからの被害を減らすため、カラスの行動や生態を調査して、対策技術の開発をしているんだって。
最初に案内してくれたのは、カラスが農地へ入らないようにする技術、その名も「くぐれんテグス君」の見本園。
テグスは細い糸。目立たないよ。
実は見えていないけど、テグスがなろりんの頭上に1メートル間隔で張ってあるよ。
カラスが嫌がるテグスの張り方を色んな間隔で試してみて、1メートル間隔がいちばん実用的だってわかったんだって。カラスが翼を拡げるとこのくらいの幅になるので、入りづらいのだそう。
見えづらいっていうこともカラスが嫌がるので、テグスを使っているんだって。
この対策技術がどのくらい効果があるのか、カラスの侵入回数を半年間調査したところ、テグスを張らない期間は約2200回、テグスを張った期間は9回だったというから、その侵入回数の差にビックリ!
畑の両端でテグスを支える緑のポールはとてもしなるので、もしテグスが切れてしまっても、ぐい~んと届く高さまで曲げられて修理も簡単!
修理しやすいね!
この技術のポイントは、お店でどこでも手に入る資材を使って少ない人数で簡単に組み立てられるってこと。
農家さんに「これならできる」って思ってもらえることが大事なんだって!
アイディアいっぱいの鳥害対策技術は、設置マニュアルを作って現場のみなさんに提供しているよ。
こういった対策技術を開発するためには、実際に設置してカラスからの被害がどのくらい抑えられるか調査することが必要。それも一定の条件で行わなければならないよね。
どうやっているのかな??そこで案内してもらったのが、この巨大なケージ!
とっても大きい!
この中で野生のカラスを飼って、調査しているんだって。
現在ハシブトガラスとハシボソガラスあわせて18羽いるんだって。
このケージは国内最大級。高さ12メートル!ひろ~い。
カラスさ~ん!こんにちは~
なろりんが入ってきたら、カラスたちは遠くへ飛んで行っちゃった!
カラスのエサはドッグフードも活用。
乾燥していて傷みづらいから、お仕事がお休みの日も安心。
雑食だからなんでも食べるよ
白いタコ糸をいろんな高さと幅に張って、どの張り方が一番効果があるのかを調査中。
地面にエサや水を置いて調査するよ
3階の窓にカメラを設置して、カラスの様子をチェックするよ。
ケージの高さは建物4階建て分!
ビニールハウスもあったよ。広いからいろんな調査ができるね!
カラスのくちばしで開けた穴が沢山!
巨大ケージの中、とっても面白かった!
そのほかには、野菜や果実の食べた痕跡から、どんな動物が食べたのかを調べたりするよ。
どんな動物に食べられたのか分からないと対策出来ないから、こちらも大事な調査。
食べ方にはそれぞれ特徴があるけど、カラスとハクビシンの食べ方はとっても似ているんだって。そんなときは、カメラを設置して調査したりするよ。
こちらは、研究室の建物のそばのイチジクの樹にやってきた夜行性のハクビシン。
夜間にやってきた!
設置しておいたセンサーカメラにばっちり写っていたよ!
動くと赤外線で反応して、シャッターが切れる仕組みなんだって。
こちらは、イチジクをねらうなろりん。
昼間にやってきた!
なろりん、バッチリ写っちゃっていた!
設置したセンサーカメラって、とっても鮮明に写るんだね!
案内してくれた上級研究員の吉田保志子さんと一緒に。
ありがとうございました♪
カラスって、大きくて黒くてちょっぴりコワイなって思っていたんだけど、雄雌が仲良く一緒にいる子育て上手な鳥なんだよって教えてもらって、仲良くなれそう!と思ったなろりんなのでした。
カラスさん、今度会ったら仲良くしてね♪
次はどこの研究センターへいこうかな。
●「中央農業研究センター」の詳細は、ホームページを見てね。