なろりん、畜産研究の現場に潜入!の巻 (前編)
お天気: 晴れ
こんにちは なろりんです♪
気の向くままに全国にある農研機構の研究センターを巡って紹介しています。
65回目のなろりんリポート、略して「なろリポ」です。
今回は、茨城県つくば市にある「畜産研究部門」を訪ねたよ。
こちらでは畜産に関する研究を一体的、総合的におこなっています。
今日はたくさんの場所を案内してもらったよ。
内容盛りだくさんで一気に紹介しきれないので、前編後編にわけてお送りするよ。
畜産研究部門では、牛さんや豚さん、鶏さんなどいろんな家畜を飼っているよ。
そのエリアに入る時には、「防疫」といって外から病気を持ち込まないようにきちんと準備しなくちゃいけないんだって。
マスクと帽子を装着して飼育エリアに入る準備!
まずは、畜産のにおい対策について研究しているお部屋を訪ねたよ。
畜産農家さんへの苦情の約半数は、悪臭に関することなのだそう。
基本的な対策は、家畜を衛生的に飼育して、ふん尿を適切に管理すること。
でもそれだけでは対応しきれない場合もあって、もっとにおいを抑える技術が求められているんだって。
さっそく研究している脱臭装置のある場所に案内してもらったよ。
長ぐつをはくよ♪
トラックはまるごとシャワーで消毒!
今回訪ねた「畜産環境研究領域 大気環境ユニット」では、微生物が悪臭成分を分解する機能を利用して、においを抑える技術を開発しているのだそう。
堆肥場に到着!
この建物の中には大量の堆肥が入っているんだって!
このカーテンの向こう側には堆肥の山が!
堆肥はワラや草などの植物と牛や豚の家畜のふんを混ぜて有機物を分解・発酵させて作る肥料のことで、作る時、においやガスが発生するんだって。
ドキドキしながら近づいてみたら...あれれ?
カーテン一枚ひいてあるだけなのに、全然におわないよ。
秘密は建物の後ろ側に。
堆肥が入っているお部屋に太いパイプがつながっていて、その先には脱臭装置が。
すご~い!
畜産のにおい成分は、他のにおい成分と比べてアンモニアの濃度が高いんだって。
今までの脱臭装置では、このアンモニアに含まれる窒素の処理が十分にできていないので、排水に残っている窒素が環境問題になることがあるんだって。
そこで微生物を使って脱臭装置の窒素を除去する機能を高めようとしているのがポイントだそう。
新しい方法だと窒素を処理する能力が高くなるし、施設の維持管理費が他の方法と比べて低く抑えられて、畜産農家さんが導入しやすいんだって。
それから、堆肥を作る作業途中で発生する温室効果ガスを減らす運転方法も検討しているんだって。
また、よりよい装置にしていくための基礎データを集めるため、実際に養豚農家さんの所に行って現場のにおいを取ってきて分析したりもしているのだそう。
においの研究には官能試験というものがあって、こんな方法もあるよって紹介してくれたのが、コチラ「三点比較式臭袋法」。
この3つの袋のうち1つだけ「におい」が入っているんだって。
ドキドキワクワク♪
6人の試験者がにおいをかいで、どれがにおったかを調査。
その「におい」の濃さを少しずつ薄めていって、感じなくなるまで繰り返すことで、「におい」の強さ(濃度)を調査するんだって。
なろりんもやってみて、と言われたよ!
クンクン...
あ!2番の袋から、ほんのりお花のかおりがするよ!
なろりんも試験者になれるかな?
案内してくれた安田さんと、研究室のみなさん。
ありがとうございました♪
研究は一人ではできない作業も多いので、家畜の世話などを担当している業務科の人と連携することが大事なんだよって安田さんは教えてくれたよ。業務科の人も安田さんはマメに打合せしてくれるので助かるって言っていたよ。
お休みの日は家族と過ごす時間を大切にしている、と話す優しい笑顔が印象的でした。
そうそう!
畜産研究部門の玄関ホールにあるギャラリーが新しくなったんだって!
見に行ってみようっと♪
玄関を入ると、すてきなタペストリーがズラリ!
各研究領域をイラストでわかりやすく紹介しているよ。
かわいいイラスト♪
今回訪ねた家畜のにおい対策をしている研究領域は、豚さんがトイレに座っているイラスト。
とってもユニーク!
このイラストを描いたのは、畜産研究部門のサイトで研究紹介マンガ「農研機構ガイドコミック」を描いているイラストレーターさん。
マンガもとってもおもしろくて、なろりん大好き!
興味のある方はぜひ読んでみてね!「農研機構ガイドコミック」
それからこちらは、乳酸菌H61株の入ったヨーグルトを使ったレシピ紹介コーナー。 本物そっくりに作られた食品サンプルが展示されていたよ。
おいしそう~!
レシピカードも置いてあったよ。
おうちに帰ったら、ママに作ってもらおうっと♪
なろりんは「美魔女アボカドグラタン」がいいかな♪
おまけ:牛脂肪交雑基準(B.M.S.)のサンプルもあったよ。
なろりんはどのランク?!
畜産研究部門の紹介はまだまだ続くよ!
次回の「畜産研究部門 後編」をお楽しみ♪
●「畜産研究部門」の詳細は、ホームページを見てね。