なろりん、水田でつくるとうもろこしを知る!の巻
お天気: くもり時々晴れ
こんにちは なろりんです♪
気の向くままに全国にある農研機構の研究所を巡って紹介しています。
87回目のなろりんリポート、略して「なろリポ」です。
今回も引き続き、岩手県盛岡市にある「東北農業研究センター 盛岡研究拠点」をリポートするよ。
今回訪ねたお部屋は、「水田輪作研究領域ICT活用技術グループ」。
こちらでは、子実とうもろこしとプラウ耕乾田直播を軸にした輪作の研究をしているよ。
輪作は、同じ土地に異なる種類の農作物を交代に繰り返し栽培することだよ。
こちらのお部屋では、水稲→子実とうもろこし→大豆の水田輪作を、プラウ耕という方法でおこなう研究をしているんだって。
「子実とうもろこし」は、飼料用(家畜のえさ)をはじめ、食用や工業用など幅広く使われるデントコーンという種類のもので、なろりんたちが普段スーパーなどで目にするとうもろこしは、スイートコーンという種類のものなのだそう。
今回案内してもらった畑では、飼料用の子実とうもろこしを作っていたよ。
今はまだ背丈が低いけど、これから3メートルくらいまで育つのだそう。
「子実とうもろこし」は、成熟期になって枯れ始めてカラカラに乾燥したら収穫するよ。
収穫するのは、この機械!
実際に収穫している様子も見てみたいな!
他の農作物で使っているコンバインに、先端パーツなど一部パーツを付け換えれば、とうもろこし収穫機に早変わり!
この収穫機は水稲、麦や大豆の収穫にも使っているものなんだって。
すでに持っている農機具に装着すればいいから、子実とうもろこし栽培を新たに始めやすいね!
横に黄色い箱が並んでいるこちらの機械は播種機。箱の中にとうもろこしの粒を入れて、畑にまくよ。こちらも大豆をまく時にも使っているんだって。省コストだね!
子実とうもろこしは、主にアメリカやブラジルなどから輸入していて、国産のものはほとんどないんだって。最近では輸入飼料の価格が上がっていて、畜産農家さんたちも困っているのだそう。
それから、日本の食生活は昔と比べてずいぶん変わって、お米中心からパンや麺類もよく食べられるようになり、お米を作る水田の面積も減少し続けているんだって。
そこで最近では、国産の飼料生産の拡大に向けて、水田をフル活用するために水田で子実とうもろこしを作る取り組みが注目されていて、栽培面積も少しずつ増えているんだって。
去年の秋にイベントで子実とうもろこしの宣伝用の小袋を農家さんに配った時は、「これ何?」という感じだったけど、今では水田農家さんで子実とうもろこしを知らない人の方が少ないくらい認知度が上がっているのだそう。
子実とうもろこしの栽培面積はまだまだ少ないけど、輪作のアイテムのひとつとして、これからも農家さんに提案していきたい、と話してくれたよ。
「私たち技術者や農研機構が社会に対してできることは、このとうもろこしに例えると1粒にも満たないくらい。だけどやりがいや面白さがある」と笑顔で話してくれたのが印象的でした。
今回、紹介できなかったプラウ耕乾田直播や、子実とうもろこしの収穫の様子はこちらの動画で見ることができるよ。ぜひチェックしてみてね。
NAROchannel
農研機構 東北研 市民講座 第33回 「水田でトウモロコシを作る!? -実は間接的に食べているトウモロコシ-」
次はどこの研究所へいこうかな。
「東北農業研究センター」の詳細は、ホームページを見てね。