農業機械研究部門

緊プロ開発機のご紹介

新型キャベツ収穫機

(2001年発表)

収穫作業の重労働から解放

  • 腰を曲げずに楽々作業
  • 1人の作業者で収穫OK
  • 調製装置で包丁いらずの手間いらず

写真
段ボール箱利用体系での2名組作業

1.利用のメリット

キャベツを機械収穫することができ、従来の腰を曲げての作業姿勢が改善され、能率的に収穫作業を行うことができます。機上で仕上げ調製し、箱詰めをする体系や、運搬車と組み合わせて大型コンテナを利用する体系などさまざまな収穫体系に適応できます。

2.開発機の概要

  • キャベツを畝から引き抜き、茎葉を切断して結球部のみを搬送する1条用の一斉収穫機です。オプションの調製装置を利用して、仕上げ調製も簡単に行えます。
  • 作業人数も1名から数名の組作業まで対応が可能です。
  • 2名で仕上げ調製・箱詰め作業まで行った場合、作業速度は4cm/秒(7.5秒/個)で毎時0.8a程度の能率です。
  • 収穫後にまとめて調製・選別・箱詰めをする場合は、大型コンテナを利用すると効率的です。2~3名の組作業で、大型コンテナを積載した運搬車を伴走させることにより、作業速度を18cm/秒(1.7秒/個)程度に高速化することができ、毎時2.6a程度の能率となります。

今までのキャベツ生産(左)、これからのキャベツ生産(右)

    3.活用上の留意点

    • 条間60cmの標準栽培様式に対応します。
    • 生育を揃え、倒伏の少ない栽培管理が重要です。
    • 運搬車等と組合わせて利用し、コンテナで搬出した後、共選場等で調製・選別・箱詰めを行うことにより一層の効率化が可能です。

    4.委託研究実施会社

    ヤンマー農機株式会社

    調製装置を利用しての収穫作業調製装置を利用しての収穫作業

    運搬車と組み合わせた大型コンテナ利用体系運搬車と組み合わせた
    大型コンテナ利用体系

    5.主要諸元・構造

    1.形 式 乗用・自走式(1条用、一斉収穫方式)
    2.大きさ
    (作業時/格納時)
    全 長 362/304cm
    全 幅 201/150cm
    全 高 136cm
    質 量 790kg
    3.機 関種 類 水冷4サイクル2気筒立型ディーゼル
    定格出力 7.4kW{10PS}
    4.走行部形 式 クローラ(幅23×接地長89cm、履帯中心間距離67cm)
    変速方式 HST+副変速(2段)
    5.収穫作業部根茎搬送部 チェーン挟持方式(間隔自動調節)
    茎葉切断部 回転円板刃(直径32cm)
    結球搬送部 特殊スポンジベルト挟持方式
    作業高さ調節 接地ソリ・フローティング方式
    6.荷台寸法 幅58×長250cm、積載容量160kg(20kgコンテナ8個分)
    7.調製装置 2枚の直線刃が回転し、茎葉部を切除する。
    回転カンナ方式(回転刃直径8cm)
    8.適応栽培様式 条間60cm以上