1.利用のメリット
ほうれんそう等の計量・包装が一工程で能率的に行える。開発済みの軟弱野菜調製 機と組み合わせれば、ほうれんそう等の根切り、子葉・下葉除去、計量・包装作業の労力を半減、同じ労力なら処理量の倍増が可能。
計量・包装機:作業状況
2.開発機の概要
- 調製されたほうれんそう等をフィルムで自動的に包装する機械で、はかりを備えており、目方が所定の範囲になれば自動的に包装作業を開始。
- 全長と全幅がそれぞれ約1.9m、0.9mとコンパクトで設置に場所をとらない。
- 能率は、手作業の2倍以上。また、はかりと包装機を使った従来型の機械作業より約20%能率的。
- 軟弱野菜調製機と組み合わせれば、ほうれんそう等の根切りから包装までの一連の作業能率が慣行手作業の約2倍。
3.活用上の留意点
強い風が当たると計量が安定しない。
4.共同研究実施会社
株式会社クボタ、株式会社斎藤農機製作所
軟弱野菜調製機との組み合わせ作業
5.主要諸元・構造
- (1)構 造
供給されたほうれんそう等を計量する計量部とフィルムで包装する包装部で構成される。計量部に供給する量が予め設定した所定の範囲になれば自動的に包装作業が行われる。
- (2)主要諸元
形 式 |
横ピロー型 |
大 き さ |
全長:185cm、全幅:85cm、全高:98cm |
質 量 |
169 kg |
電 源 |
3相200V(モータ:60W、ヒータ:1.5kW) |
計 量 部 |
ロードセル方式 ひょう量:2000g、最小表示:5g |
包装材料 |
熱による溶着が可能なフィルム(幅:46~53cm) |
包装可能寸法 |
最大幅:18cm、最大高さ:9cm |
包装長さ |
35~42cm(フィルムのレジマークによる) |
6.作業性能
- 計量部は、表示値と実測値との差が5g以下で、実用上十分な精度を有していた。
- 210~225g/袋に設定して計量・包装作業を行った結果、作業能率は116袋/h・人で、手で袋に詰める慣行作業の2倍以上であった。なお、はかりで計量しながら包装機を利用する場合と比べると、能率は約20%向上した。
- [参考]本機を開発済みの軟弱野菜調製機と組み合わせて使用することで、ほうれんそう等の根切り、下葉取り、計量・包装作業を省力的に行うことができた。4人の組作業で一連の調製・計量・包装作業を行った時の一人当たりの作業能率は、慣行手作業の約2倍であった。
(試験場所:岩手県農業研究センター県北農業研究所、千葉県農業総合研究センター)