農業機械研究部門

緊プロ開発機のご紹介

いも類の収穫前茎葉処理機

(2006年発表)

バレイショ茎葉引き抜き機

  • 薬剤に頼らない茎葉の機械処理
  • 茎葉を引き抜くとともに細断
  • 適期に速やかな処理

写真
図1 いも類の収穫前茎葉処理機(自走式)

1.利用のメリット

  • 薬剤に頼らない機械的な茎葉処理が可能。適期に速やかな処理が可能。他の処理方法と比較して、表皮の硬化が促進され、収穫時の皮剥け抑制効果に寄与。収穫時には茎葉等の夾雑物が少なく収穫作業性が向上。


2.開発機の概要

  • 収穫前のバレイショの茎葉を引き抜くとともに細断する2畝用の作業機。
  • 茎葉の引き起し部、引き抜き部、細断部から構成される茎葉処理機構を装備。また、いもの露出を抑えるための畝押え部を装備。
  • 自走式とトラクター装着式の2タイプ。自走式は、マルチ畝にも対応可能。
  • 条間75cm、かまぼこ形の畝形状、生食用の'男爵''メークイン'の条件で、処理率は97~99%。いもの露出は1%程度。
  • オペレータ1名で作業が可能。作業速度1 m/sで能率50a/h程度(供試ほ場:条間75cm×畝長さ250m)。

図2 いも類の収穫前茎葉処理機(トラクター装着式)図2 いも類の収穫前茎葉処理機(トラクター装着式)

3.活用上の留意点

  • 適応畝条間は72~75cm。
  • 適応畝形状はかまぼこ形。

4.共同研究実施会社

株式会社クボタマメトラ農機株式会社

5.主要諸元・構造

方式自走式トラクター装着式
茎葉処理機構 引き抜き細断方式
引き抜き部 ベルト ボール
全長×全幅×全高、質量 356×220×170cm、965kg 240×170×120cm、680kg
エンジンまたは適応トラクター 空冷2気筒ガソリン、12kW 52kW以上
走行部 履帯式
(中心間距離144・150cm可変)
-
作業畝数 2畝
適応畝条件 条間72~75cm、かまぼこ形の畝形状

6.作業性能

  • 条間75cm、かまぼこ形の畝形状、生食用の'男爵''メークイン'の条件で、処理率は97~99%。いもの露出は1%程度。
  • オペレータ1名で作業が可能。作業速度1 m/sで能率50a/h程度(供試ほ場:条間75cm×畝長さ250m)。
  • 開発機を利用して引き抜き処理を行ったいもは、他の処理方法と比較して、表皮の硬化が促進され収穫時の皮剥け損傷が軽減されるとともに、収穫時には茎葉等の夾雑物が少なく収穫作業性が向上。
  • (試験場所:十勝農試、北海道京極町及び鹿追町農家ほ場)