農業機械研究部門

緊プロ開発機のご紹介

いちご移植機

(1997年発表)

能率5倍で高精度移植

  • 果房の向きも揃う精密移植
  • 小型軽量、ハウスも対象
  • 楽々姿勢で、1人作業
  • 能率5倍

写真
低畝への移植作業(品種:とよのか)

1.利用のメリット

歩きながら人手でマークを合わせながら苗を供給するだけで、一定方向に傾けて植え付けることができ、果房の発生方向も揃う。腰を折り曲げての作業姿勢が改善され、能率的。


2.開発機の概要

  • 2輪駆動3輪式歩行型、エンジンは2.2PS。
  • 往復作業で1畝植付け。開孔器で畝に穴をあけて、垂直面から20度傾けて植付け、覆土板で覆土。枕地は1.5m程度。
  • セル成型苗、小型ポット苗のどちらも移植可能。マルチ敷設後にも対応。
  • 作業能率(ほ場作業量)は1.2~1.3a/時で、手植えの5倍。欠株率は3%止まり。果房の畝溝方向への発生割合は93%以上、移植後の生育も手植えと同程度。(セル成型苗の「女峰」と「とちおとめ」、及び小型ポット苗の「とよのか」での試験結果。)
  • (試験場所:栃木県農業試験場栃木分場、福岡県農業総合試験場園芸研究所)

3.活用上の留意点

  • 1畝2条植え外なり栽培を対象。
  • 畝幅110~125cm、畝高さ15~40cm、条間25~30cmに対応。
  • 苗は、草丈20cm以下、葉数5枚以下、根鉢が崩れないように、十分な土詰めや発根促進が必要。
  • 畝高さと畝裾幅は均一に。

4.共同研究実施会社

ヤンマー農機株式会社石川島芝浦機械株式会社

いちご移植機の植付け方法いちご移植機の植付け方法

高畝への植付け作業(品種:女峰)高畝への植付け作業(品種:女峰)

5.主要諸元・構造

1.形式歩行型半自動
2.機体の大きさ全 長 140cm
全 幅 140~151cm
全 高 106cm
質 量 150kg
3.機関 空冷ガソリン
定格出力 1.6kW/1800rpm
4.走行部形 式 2輪駆動3輪式
速 度 前進0.1~0.9m/s、後進0.1~0.4m/s
輪 距 95~105cm(高畝)、100~110(低畝)
5.植付部苗供給方式 手供給
植付け方式 リンク式開孔器(20度傾斜)
植付け条数 1条、1畝往復2条
株間調節方式 3段スプロケット
覆土装置 覆土板
6.育苗容器セルトレイ セル径5cm、長さ8cm、容量130mL
小型ポット ポット径4cm、長さ15cm、容量115mL
7.適応栽培様式 1畝2条外なり栽培
株 間 22~28cm
条 間 25~30cm
高 畝 畝高さ30~40cm、畝幅110~120cm
低 畝 畝高さ15~25cm、畝幅115~125cm