農業機械研究部門

緊プロ開発機のご紹介

高速耕うんロータリー

(1995年発表)

早くて快適、低燃費な高速耕うん

  • 2~3割速度アップ
  • 15~20%省エネ
  • ダッシングによる不快な振動をなくした快適作業

写真
高速耕うんロータリー (カバー内後方スペース拡大、リヤカバーの揺動化、固定爪の取付け)

1.利用のメリット

能率が向上し、負担面積の拡大、適期作業が可能。固定爪の働きで、ダッシング(ロータリー爪が硬い土へ打込まれる際に発生する現象で、トラクターが前に押出される。)がなくなり、振動の少ない快適作業が実現。

2.開発機の概要

  • ロータリー爪の形状や配列の改善、ロータリーカバー内後方のスペース拡大、揺動するリヤーカバー、固定爪の採用などにより、高速・低燃費の作業が可能となった耕うんロータリー。
  • 現行ロータリーと同程度の作業精度を維持しつつ、2~3割高速で作業可能。
  • 作業能率(ほ場作業量)は、作業幅2m、作業速度0.75~1.1m/sで、45~60a/時。(試験場所:新潟県農業試験場、滋賀県農業試験場、生研機構附属農場ほか)

3.活用上の留意点

  • 適用トラクターは50PS級以上。
  • 高水分で軟らかい土壌では、ダッシングが起きないので固定爪は持上げ。

4.共同研究実施会社

ヤンマー農機株式会社

ロータリー爪(わん曲部曲半径:開発機120mm、現行機60mm、長さが異なるのは 爪取付け方式の違いによる)

同時にスタートした開発機(左)、現行機(右)の差同時にスタートした開発機(左)、現行機(右)の差(開発機が約90m作業後、現行機が約20m遅れる)

5.主要諸元・構造

1.機体の大きさ
(オートヒッチ付き)
全 長 149cm
全 高 107cm
全 幅 218cm
質 量 520kg
2.作業幅と耕深作業幅 200cm
標準耕深 12cm
3.ロータリ爪回転方向 ダウンカット(正転)
取付け方式 ホルダ式
本 数 40本
わん曲部曲率半径 120mm
切削幅 95mm/本
回転直径 540mm
回転数 167rpm(PTO軸540rpm時)
4.固定爪本 数 2本
5.適応トラクター 50~60PS