九州沖縄農業研究センター

新規野菜・花き栽培技術マニュアル

小橋川さんのクルクマ作り(現地生産例)

経営概要

クルクマの栽培状況
クルクマの栽培状況

  • 栽培品目:クルクマ・シャローム、小ギク、アレカヤシ切り葉の複合経営
  • 労働力:家族は本人1人、雇用2.5人、計3.5人
  • クルクマ栽培歴10年

1. 栽培暦

栽培暦

2. 品種

クルクマ・シャローム

3. 栽培施設

H鋼鉄骨ハウス間口10m、奥行き36mの2連棟(720m2)

4. 定植準備

定植約2週間前に畑を耕耘し、牛糞堆肥を10a当たり2tとCDU化成200kgと苦土石灰200kgを全面散布。ローターベータで混和後、畦巾1.5m(実畦1m、通路50cm)に畦立てしておく。

5. 定植

前年栽培後、掘り上げ貯蔵された球根の内、貯蔵根が2個以上ついた充実した球根を選び、条間15cm、株間15cmの6条植え。

6. 定植後の管理

  • 潅水: 夏季高温時の頭上潅水は、多湿により、「サビ斑症」を助長するので避け、ノズルで1日おきに7tを午前中に潅水する。
  • 追肥: 追肥は発芽後2週間おきに液肥2号(10-5-8)1000倍液を潅水を兼ねて行う。花芽分化後は徒長防止のため、コントローザー(0-13-3)1000倍濃度を週1回の頻度で葉面散布。
  • 病害虫防除: バッタ類やハダニ類、マイマイ類の予防散布を兼ねて、ベンレート水和剤やアファーム乳剤、コロマイト乳剤などを散布。

7. 収穫・出荷

箱詰め状況
箱詰め状況

クルクマは温度の高い日中に収穫すると水上がりが極端に悪い。このため、ハウス内気温の低い早朝に収穫し、遅くても9時までには終了する。切り前は7~8分咲きで葉を1~2枚つけて、花茎を引き抜き、すぐにバケツで水揚げする。
選別は収穫翌日の午前中に行う。2Lサイズが90cm、Lサイズ80cm,Mサイズ70cm、S60サイズcmの長さに調整後、5本1束で基部を水を含んだ脱脂綿で包み、1箱当たり50本に箱詰めして出荷。

8. 球根の掘り上げ、消毒、貯蔵

毎年植え替えの普通栽培では、1月下旬頃に掘り取り機で球根を掘り上げた後に圃場で乾燥させ、土の荒落しを行う、コンテナに詰めた後に、水を溜めた容器に浸漬し、引き上げ後ホースで球根の土をきれいに洗い落とす。土落し後にオーソサイド水和剤2000倍液に30秒間浸漬して球根の消毒を行い、直射日光の当らない倉庫の中で、乾燥・貯蔵。