放射線育種は突然変異育種の一分野であり、その優れた点として、1)これまで存在しなかった新形質の創出ができる、2)品種の特性を損なわずに目的形質のみの改良ができる、3)栄養繁殖性作物や交配が難しい作物の改良ができる等が挙げられます。
放射線育種場は1960年の設立以来、国内の突然変異育種研究を主導し、ナシ品種「ゴールド二十世紀」などの様々な突然変異品種を育成しました。最近は作物におけるゲノム研究の進展を背景に、突然変異で創出した素材を遺伝子の機能解析研究等にも役立てました。
2022年度で照射業務は終了しました。
常陸大宮研究拠点(放射線育種場)は、2025年9月30日に廃止されました。
「放射線育種場が育種学の発展に果たした役割」
農研機構 作物研究部門 佐藤宏之
JATAFFジャーナル 11(9): 3-7, 2023
https://www.jataff.or.jp/books/order/journal/JATAFFjvol11.html#JATAFFj11-09
