果樹茶業研究部門

研究成果普及サポーター制度

果樹研究成果普及サポーター通信 第10号(令和5年1月号)

サポーターの皆様

サポーター通信をお届けいたします。

目次

1. 新品種のご紹介

2. 新技術のご紹介

3. イベント情報

4. 刊行物のご案内

1. 新品種のご紹介

令和4年8月、ウメ2品種が品種登録されました。

・自家和合性のウメ新品種「麗和(れいわ)」と「和郷(わごう)
- 受粉樹が不要で果実が大きくヤニ果の発生が少ない -

農研機構は、自家和合性のウメ新品種「麗和」と「和郷」を育成しました。両品種とも果実が大きく、ヤニ果の発生が少ないため、梅干しや梅酒などの用途に優れた特性をもつとともに、開花期がやや遅いため、「白加賀」など開花期が遅い自家不和合性品種の受粉樹として期待されます。
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nifts/136639.html

◆育成品種一覧はこちらから
https://www.naro.go.jp/laboratory/nifts/kih/files/nifts_hinshu_ichiran.pdf

2. 新技術のご紹介

1) 外から見えない害虫を炭酸ガスで退治する
- 低圧炭酸ガスを用いたクリ果実殺虫技術が農薬登録 -

農研機構は、1 MPa未満の低圧炭酸ガスを用いて1時間くん蒸処理することで、収穫したクリ果実内のクリシギゾウムシを殺虫できる技術を開発しました。本法は、日本液炭株式会社により2022年9月に農薬登録(適用拡大)がなされ、くん蒸作業の負担が少なく、安定供給可能な農薬として使用できます。
■ 詳細情報 :
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nfri/156570.html

2) リアルタイムに低温積算時間の実況と予測値を表示
- スマホで果樹の促成栽培管理を支援 -

農研機構は、果樹の促成栽培において資材被覆時期や加温開始時期の判断などの栽培管理を支援できる「果樹の低温積算時間表示システム」を公開しました。本システムは、農研機構メッシュ農業気象データから配信される気温データを使用しており、任意の地点の低温積算時間の到達日等を正確に表示します。スマホやPCのWebブラウザ上で簡単に操作でき、登録すれば誰でも無料で利用することができます。
■ 詳細情報 :
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nifts/156549.html

3) ゲノム情報を基にカキの近親交配の程度を推定
- 近親交配による収量性低下を避けた育種を加速 -

農研機構と龍谷大学は共同で、カキの品種改良では、近親交配が収量性に関わる様々な形質に影響して、収量性低下を招くことを新たに見出しました。本成果は、近親交配が進むことによって、果実重や樹勢といった果樹の収量性に関わる重要な形質に悪影響が出ることを、ゲノム情報を基に近親交配の程度を推定することで発見したものです。今後は、ゲノム情報を基に近親交配を避けることで、多収性完全甘ガキ品種の開発を進めていきます。
■ 詳細情報 :
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nifts/155471.html

3. イベント情報

1) 農研機構 冬の一般公開 2023をオンラインにて開催
(2023/2/18(土)13:00~ ニコニコ生放送® ライブ配信)
(2023/2/18(土)11:00~ カイコの飼育観察中継 観察ライブ配信)

農研機構では、「冬の一般公開2023」を2月18日(土曜日)13時から「ニコニコ生放送®」にてライブ配信します。
今回、深堀りするテーマは「カイコ(蚕)」です。美しいシルクを生み出すカイコは20世紀の製糸業を支えた昆虫です。
近年では、これまでに培われてきた日本の高度な養蚕・製糸技術と、最新のバイオテクノロジーとが融合して得られた研究成果が、カイコの新たな価値を生み出し新産業創出につながっています。
本ライブ配信では、普段は見られない実験室の様子、多様なカイコの生態、生糸の強度実験、繭からのGFP(クラゲなどの蛍光タンパク質)抽出実験をご覧いただきながら、農研機構のカイコ研究をより身近に感じていただけるようご紹介します。
また、特設ウェブサイトでは農研機構オリジナルカレンダーのダウンロードプレゼントや限定公開動画をご用意しています。
■ 詳細情報 :
https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/naro/156621.html

2) 第4回果樹生産システム研究開発プラットフォーム総会・シンポジウム
(2023/3/3(金) 13:30~15:00)

平成30年5月に設立した果樹生産システム研究開発プラットフォームについて、令和4年度の活動について報告するとともに、コンソーシアムの研究紹介を通して、果樹産業の『現場』が抱える諸問題の把握と解決を図るための議論の場を提供します。
参加申込締切は、2月10日(金)です。
■ 詳細情報 :
https://www.naro.go.jp/event/list/2023/01/156544.html

★ 農研機構に関連するイベント・セミナーの日程
- 2023年のイベント・セミナー一覧 -

https://www.naro.go.jp/event/index.html

4. 刊行物のご案内

◆農研機構技報
- 農研機構技報 (NARO Technical Report) No.13 -
品種開発IV 温暖化に耐える

  • 温暖な気候でも果皮の着色が良好なリンゴ品種「紅みのり」と「錦秋」
  • 暖地で安定生産が可能なニホンナシ新品種「凜夏(りんか)
  • 冬季温暖化でも安定して開花・結実するモモ「さくひめ」
  • その他、果樹以外の品種も紹介しています。

https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/naro/naro_technical_report/156001.html

◆Fruit & Tea Times

研機構果樹茶業研究部門では、最新の研究成果を分かりやすく解説する機構全体の活動をわかりやすく紹介する広報誌「Fruit & Tea Times」を、年6回刊行しています。

・第35号(2023年1月22日)

「果樹の品種あれこれ」
- カットしても茶色くならないリンゴのひみつ -
- おいしいミカンは、好きですか?-
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/nifts/fruit_tea_times/156625.html

・第34号(2022年11月22日)

「動きの見える化」
特集 - 園地における役に立つ昆虫の動き -
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/nifts/fruit_tea_times/155654.html

・第33号(2022年9月1日)

「日本のカンキツ」
- リナロール高含有によるカンキツかいよう病耐性について -
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/nifts/fruit_tea_times/154738.html

・バックナンバーはこちらから

https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/nifts/fruit_tea_times/index.html

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