畜産研究部門
わが国は降水量が多く森林の国ですから、草地の植生は、人間の生産活動をとおしての人為圧(放牧、採草、火入れ、播種、施肥など)によって維持されています。また、わが国の国土は、南北に長く気候帯として亜寒帯、冷温帯、暖温帯、亜熱帯にまたがっていますから、そこでの草地植生は多様です。このような多様な草地植生を農業生産に役立てるためには、各気候帯の主要な草地植生において上述した人為圧及び気候、土壌等の環境要因とそれらの変動によって引き起こされる動態を解明することが重要になってきます。
このため、「草地の動態に関する研究」では、「わが国の気候帯に対応した草地生態系における生物群集の動態を解明し、永続的な草地の生産と保護を確立するための基礎資料を得る」ことを目的に、1972年の発足以来、農林水産省の草地試験場と5つの地域農業試験場が共同して草地の動態に関する調査研究を継続しており、貴重なデータを蓄積し、多くの成果を得ています。本データベースは、「草地の動態に関する研究」の第I期(1972-1981年)に得られた草地植生の調査データを、調査担当者はもちろん、外部の牧草地、野草地あるいは草本植物に関心を持つ方々に広く解放し、有効な活用をはかるためにデータベース化されたものです。
調査草地の選択
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データベースの概要
調査草地
地域名、市町村名、経度、緯度、標高、草地または牧場名、草地の種類、調査年月日、調査担当研究室
植生データ
調査枠(1m×1m)ごとの植被率、群落高、出現種数、出現種名とその被度及び最長草丈。
原データは表計算ソフトのワークシート形式で収録されており、必要な方は事務局までご連絡ください。
なお、本データベースを用いて学術論文等に発表する場合は、「草地の動態に関する研究」事務局へ連絡していただくとともに、本データベースの利用したことを明記し、発表した後速やかに別刷りまたは写しを事務局へ提出してくださいますようお願いいたします。
「草地の動態に関する研究」ではすでに以下の報告書を出しております。
- 草地の動態に関する研究中間報告(1978)農林水産省草地試験場資料No.53-5
- 草地の動態に関する研究第2次中間報告I野草地編(1983)農林水産省草地試験場資料No.57-10
- 草地の動態に関する研究第2次中間報告II牧草地編(1985)農林水産省草地試験場資料No.59-9
- 草地の動態に関する研究第3次中間報告(1988)農林水産省草地試験場資料No.62-13
- 草地の動態に関する研究第4次中間報告(1993)農林水産省草地試験場資料平成4-14
- 草地の動態に関する研究第5次中間報告(1998)農林水産省草地試験場資料平成9-12
- 草地の動態に関する研究第6次中間報告(2003)農研機構畜産草地研究所資料平成14-8
- 草地の動態に関する研究第7次中間報告(2008)農研機構畜産草地研究所草地動態モニタリング室資料平成19-1
- 草地の動態に関する研究(最終報告)(2021)農研機構畜産研究部門草地機能ユニット資料令2-1