地球温暖化に起因すると考えられる異常気象は、農業生産や農村社会に深刻な影響を及ぼしつつあり、気候変動への対応は世界的な重要課題となっています。こうした状況のもと、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる「カーボンニュートラル」の実現に向け、脱炭素と経済成長を両立させる社会構造への転換が加速しています。日本においても「2050年カーボンニュートラル」実現に向け、グリーントランスフォーメーション(GX)の推進が掲げられ、農業分野においては、温室効果ガス排出削減、資源循環の高度化、環境負荷低減と生産性向上の両立が求められています。
資源利用研究領域では、農村に存在するエネルギー資源、農地・農業水利施設等の社会資本、バイオマスをはじめとする地域資源を対象に、その評価・活用・保全管理に関する研究を進めています。特に、農業生産活動に伴う温暖化緩和・適応技術について、個別技術の開発にとどまらず、地域システムとしての最適化や実装を見据えた手法・技術の構築に注力しています。
これらを通じて、脱炭素社会の実現と持続可能な農業・農村の発展に貢献する科学的知見と社会実装技術の創出を目指しています。