農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第183号(2025年8月号)

目次

農工研の情景(2025年8月撮影)
農工研の情景(2025年8月撮影)
1)トピックス
2)イベント情報
3)新技術の紹介
4)農工研ニュースより
5)技術研修室より
6)農村工学研究部門の動き
7)或る農業研究員の放浪記
8)研究者の横顔

1)トピックス

■農業土木事業協会と連携協定を締結しました

8月22日午後、農業土木会館において、産学の連携強化で技術の向上と普及を目指すために、一般社団法人農業土木事業協会と連携協定を結びました。

研究推進部

(関連資料)

■研究紹介動画「農地設計向け超効率3次元CAD『Farm BLUE』紹介」を公開しました

農村工学研究部門では、超効率3次元CADソフトウェア「Farm BLUE」の開発を進めています。
Farm BLUEは、平易な作図規則にしたがって汎用2次元CADで作成した図面を瞬時に3次元化可能で、生成した3Dモデルの編集も直感的に行うことができます。
本ソフトウェアはBIM/CIMの導入を支援するもので、ほ場整備事業などの農業土木分野での活用が期待されています。

ぜひご覧ください。

また、本ソフトウェアに興味を持って頂いた方は、お気軽にお問い合わせください。

農地基盤情報研究領域 空間情報グループ長補佐松島 健一

(関連URL)

■最新の研究成果を2025年度農業農村工学会大会講演会にて発表します

9月2日から5日まで2025年度(第74回)農業農村工学会大会講演会が栃木県宇都宮市の宇都宮大学陽東キャンパスにて、現地およびオンラインで開催されます。今年度も、当研究部門の職員が発表する日時と会場を読者の皆様にお知らせいたします。

質問や感想を当日の会場やWeb上、または、農研機構問合せフォームを通じてお寄せ下さい。なお、大会講演会プログラムの詳細は2025年度(第74回)農業農村工学会大会講演会 大会専用ホームページをご覧下さい。

(関連資料)

■最新の研究成果を2025年度農業施設学会大会にて発表します

9月4日から6日まで、福島県福島市の福島大学で開催される「2025年度農業施設学会大会」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましては 農業施設学会大会 大会専用ホームページをご覧ください。

(関連URL)

■最新の研究成果をAGRO'2025にて発表します

9月10日から12日まで、トルコ・イズミルで開催される「12th IWA International Symposium on Waste Management Problems in Agro-Industries- AGRO'2025」にて当部門の研究者が成果を発表します。

日時 : 9月10日(ポスター発表)
題名 : Anaerobic Digestion of Sludge and Agricultural Processing Residues in Small-scale Wastewater Treatment Plants
担当研究者(農工研のみ) : Masato Nakamura, Fumiko Oritate

詳細につきましては AGRO'2025大会専用ホームページをご覧ください。

(関連URL)

■最新の研究成果を令和7年度日本農業経営学会研究大会にて発表します

9月12日から14日まで、北海道帯広市の帯広畜産大学およびとかちプラザで開催される「令和7年度日本農業経営学会研究大会」にて当部門の研究者が成果を発表します。

日時 : 9月14日
第6分科会
題名 : 「畑作における有機物投入実態を踏まえた消化液施用の評価と課題」
担当研究者 : 芦田 敏文
題名 : 施設園芸へのヒートポンプ導入におけるJ-クレジット実現の可能性
担当研究者 : 渡邉 真由美
題名 : 水田中干し延長におけるJ‐クレジット制度およびICTの活用可能性
担当研究者 : 藤井 清佳

詳細につきましては日本農業経営学会大会専用ホームページをご覧ください。

(関連URL)

■最新の研究成果を日本土壌肥料学会2025年度新潟大会にて発表します

9月17日から19日に、新潟県新潟市の新潟大学五十嵐キャンパスで開催される「日本土壌肥料学会2025年度新潟大会」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましては日本土壌肥料学会2025年度新潟大会専用ホームページをご覧ください。

日時 : 9月18日
・汚泥肥料中のク溶性リン酸濃度に影響を与える製造条件の検討
担当研究者(農工研のみ) : 藤田 睦・中村真人・折立文子
・コマツナ栽培試験による製造方法の異なる汚泥肥料の窒素・リン酸肥効評価
担当研究者 : 中村 真人・折立 文子・藤田 睦

日時 : 9月18日
・下水の消化汚泥由来肥料を施用した小麦の茎立期における作物生育とリン吸収
担当研究者(農工研のみ) : 折立文子

(関連URL)

■最新の研究成果を2025年度日本地すべり学会第64回研究発表会にて発表します

9月16日から19日に、奈良県奈良市の奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~で開催される「2025年度日本地すべり学会第64回研究発表会」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましては日本地すべり学会のホームページをご覧ください。

日時:9月18日 14:00~15:05
題名
・ボーリング孔セメント注入前後の比抵抗変化
担当研究者 : 井上 敬資・楠本 岳志
・積雪地域に存する地すべりにおける排水トンネル工築造前後の地下水の水質変化について(その2
担当研究者 : 楠本 岳志・土原 健雄

ポスター発表
題名
・地震時地すべりにおける杭工の効果を簡便な手法で評価した事例研究
担当研究者 : 正田 大輔・楠本 岳志
・非破壊試験による地すべり抑止杭の健全性評価モデル試験
担当研究者 : 吉澤 剛禎・正田 大輔・井上 敬資・楠本 岳志

(関連URL)

■最新の研究成果を水文・水資源学会2025年度研究発表会にて発表します

9月17日から19日まで、秋田県秋田市のあきた芸術劇場ミルハスで開催される「水文・水資源学会2025年度研究発表会」にて当部門の研究者が成果を発表します。

詳細につきましては水文・水資源学会2025年度研究発表会公式ホームページをご覧ください。

日時 : 9月17日
題名 : 週間アンサンブル予報値のばらつきを学習する機械学習モデルによる流域平均降水量の推定
担当研究者 : 相原 星哉・吉田 武郎・皆川 裕樹・髙田 亜沙里・久保田 富次郎

(関連URL)

■最新の研究成果NDT-CE 2025にて発表します

9月24日から26日まで、トルコ・イズミルので開催される「International Symposium on Non-Destructive Testing in Civil Engineering」にて当部門の研究者が成果を発表します。

日時 : 9月24日 16:15-16:35
題名 : Development of Quantitative Evaluation Methods for Surface Roughness and Abrasion Depth in Agricultural Open Channels
担当研究者 : Takuya Kanamori,Mitsuhiro Mori,Shohei Kawabe.Yusei Kimura

日時 : 9月26日 10:20-10:40
題名 : Practical feasibility of AI image analysis and digital twins for remote management of drainage pump stations and agricultural canal gates
担当研究者 : Toru Nakada,Hiroto Kichise,Hirohide Kiri/span>

詳細につきましてはNDT-CE 2025のホームページをご覧ください。

(関連URL)

2)イベント情報

■農研機構オンライン一般公開2025「農業と暮らしを結ぶサイエンス」に参加します

農研機構では「農業と暮らしを結ぶサイエンス2025」と題してニコニコ生放送および特設ウェブサイトでイベントが開催されます。
農村工学研究部門は9月6日のニコニコ生放送では「列島リレー」での研究部門紹介と、「生産現場の課題コーナー」水と稲作について「水管理の自動化」の題名で生解説を行います。

農研機構を知るよい機会ですので、是非ご覧ください。

研究推進部 研究推進室笹倉亜希子

(関連URL)

■「令和7年度 実用新技術講習会及び技術相談会」を開催
-農業農村整備に関する新技術を専門の研究者が紹介します-

2025年11月6日(木)13:30~17:00に、東京大学弥生講堂(一条ホール)にて、「令和7年度 実用新技術講習会及び技術相談会」(後援:農林水産省)を開催します。

主なプログラムは、農村振興局整備部設計課による情勢報告「新たな土地改良長期計画の概要について(仮題)」、農工研から技術報告として、
(1)「直感的操作で作図時間を1/10にするほ場3次元モデル自動生成ソフトウェア」、
(2)「ため池の改修および制約条件に応じた最適な補強工法の選定フロー」、
(3)「水稲生産地域における気候変動の複合的な影響を考慮した用水需給バランスの評価手法」、
(4)「ヒートポンプシステムによる農業用水路の流水熱の安定的かつ効率的な供給技術」
を予定しています。

また、上記の技術報告と最新の技術開発や研究成果を研究担当者がポスターセッション(直接対話)形式でご紹介します。

農業農村整備に携わる皆様におかれましては、新技術のご案内とともに、現場課題の解消に向けて情報交換、技術的なご相談をして頂く絶好の機会です。国や地方公共団体、土地改良関係団体、民間企業(建設会社、設計コンサルタント等)、農業者、教育関係者など皆様ふるってのご参加をお待ちしております。

申し込み方法などの詳細は、下記のURLをご参照ください。

技術移転部 移転推進室長高木繁光

(関連URL)

3)イベント情報

■知的財産情報(78)

ベルテクス株式会社と農研機構、神戸大学が出願した以下の発明が登録されました。

  • 【特許番号】特許第7683860号
  • 【登録日】令和7年5月19日(2025.5.19)
  • 【発明の名称】摩耗試験装置
  • 【特許番号】特許第7683861号
  • 【登録日】令和7年5月19日(2025.5.19)
  • 【発明の名称】摩耗試験方法

農研機構が出願した以下の発明が、登録されました。

  • 【特許番号】特許第7706184号
  • 【登録日】令和7年7月3日(2025.7.3)
  • 【発明の名称】マルチ熱源ヒートポンプ装置

興味のある方は、独立行政法人INPITが運営する「特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)」からご覧ください。

研究推進部 研究推進室渉外チーム 主査伊藤 もも

(関連URL)

4)農工研ニュースより

■ため池の事前放流を支援する「ため池水位管理情報システム」

ため池が持つ洪水調節機能は、大雨の前に流入水を貯留する「空き容量」を確保することで強化できます。「空き容量」を設ける方法には、降雨予測(天気予報)に基づいて事前に貯水の放流を行う方法(事前放流)があります。この事前放流において、大雨の前に放流可能な水位を計算する手法とシステムをベジタリア( 株) と共同で開発しました。

(関連URL)

5)技術研修室より

■農村工学技術研修の開催(2025年8月号)

農村工学研究部門において、農林水産省農村振興局主催の行政技術研修「農業水利基礎養成」と、「係長A」の研修が行われました。

今月は、この2件の研修の様子をお届けします。

技術移転部 技術研修室

(関連資料)

6)農村工学研究部門の動き

■2025年大阪・関西万博での展示協力の報告

大阪・関西万博に出展した三重大学に展示の協力を行ったため、その状況を視察してきました。万博は革新的な技術を披露する機会、SDGsの達成、Society 5.0の実現、未来社会の実験場など、農研機構の目指す柱と趣旨が共通する国際的かつ大規模なイベントであり、参加や展示を通じて、万博の中での位置付け、来場者の反応について知ることができる、またとない機会になりました。

技術移転部 / 水利制御グループ中矢 哲郎

(関連資料)

7)或る農業研究員の放浪記

■第5話 終戦から80年、谷田部・観音台の先史 2

8月15日に終戦から80年を迎えました.前回は、観音台の地理的誕生と深く結びついた谷田部飛行場の誕生から太平洋戦争を通じた谷田部海軍航空隊の動きを紹介しました。
終戦から長い月日が流れた今日、残念ながら航空隊の痕跡が多く残されているわけではありません。第5話では、当時の航空隊を訪問するとともにその跡地を巡り、残された記憶をたどりながら、80年前の谷田部・観音台における戦争の時代に接近しようと思います。

さすらいの研究員

(関連資料)

8)研究者の横顔

■土原 健雄(つちはら たけお)

今回の「研究者の横顔」は、流域管理グループの土原グループ長です。
土原さんは、地下ダムや排水トンネルなどをフィールドにして、地下水をテーマに研究に取り組んでいる水環境のスペシャリストです。
私事ですが、フィールドワークを続けることで自然との一体感を感じてマラソンに挑戦したことがありますが、土原さんは更に上を行く100km以上のウルトラウォーキングに参加しています。
そんな土原さんの経験をお楽しみください。

(他己紹介) 成岡 道男

(自己紹介)

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研究推進部 研究推進室 渉外チーム