研究活動報告

農研機構セミナー「スマート農業エコシステムの実現」講演会の開催

情報公開日:2025年6月30日 (月曜日)

日時

令和7年4月22日(火)

場所

九州沖縄農業研究センター 合志研究拠点(熊本県合志市須屋2421)

参加人数

120名程度(会場参加者約70名程度とオンライン参加者)

内容

本セミナーでは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)前会長であるトーマス・コフリン博士をお迎えし、「スマート農業エコシステムの実現」をテーマにご講演いただきました。

IEEEは電気・電子・情報工学分野の技術者による世界最大の専門家組織であり、近年ではスマート農業に関する議論も活発に行われています。コフリン博士はデジタル・ストレージ研究の世界的権威であり、その専門的な視点から食料安全保障や農業分野におけるデジタル化などIEEEのスマート農業に関する戦略についてのお話をいただきました。

講演では、IEEEの概要やスマート農業に対するビジョン、食品殺菌技術、食品廃棄物削減のためのスマートパッケージ、食品の品質と安全性を担保するリアルタイムセンシング、などの農業食品サプライチェーンにおけるIoT技術の活用および可能性についてお話しがありました。また、現在準備中のスマート農業を専門に扱うウェブサイトでは、大規模農家や産業界などのユーザーが興味を持ちそうなスマート農業関連の論文やその他コンテンツを掲載予定で、「IEEEはスマート農業の議論を急速に進めており、スマート農業に関する活動拡大のため、農研機構などの関係者と連携していきたい」とのご発言がありました。合わせて、IEEE規格協会では、農業や食品の安全性や品質、物流等に関する規格を標準化するための活動を行っているとのことです。

現在、農研機構とIEEEは、青果物の鮮度センシングに関する国際標準の策定などで協業しており、今後もスマート農業を含めて、連携を深めていきます。ご参加いただいた皆様には心よりお礼申し上げます。