開催日時
2026年1月16日 (金曜日) 13時00分 ~ 16時30分
開催場所
いわて県民情報交流センター「キオクシア アイーナ」7階 アイーナホール
参加者数
189名 ( 内訳 : 生産者57名、JA16名、民間企業37名、大学等9名、公設試験研究機関7名、国立研究機関43名 )
開催概要
国産タマネギの周年供給力の強化に向け、夏季の端境期出荷が可能な東北地域等への新たなタマネギ産地の拡大に期待が寄せられています。これに応えるため「東北タマネギ生産促進研究開発プラットフォーム」が設立され、東北地域でのタマネギ生産に取り組む生産者も増えてきていますが、一方で、地域に適した品種が少ない、定植・収穫作業の適期が北海道や西日本よりも短く、大規模になるほど適期作業を行うことが難しい、新規就農者が参入するハードルも高いなどの課題があります。
これらの課題解決に向けて、本セミナーでは東北地域に適した品種の開発状況や安定栽培に必要な技術開発について報告するとともに、東北地域におけるタマネギ栽培の課題解決についてパネルディスカッションを行いました。
開会にあたり、東北農業研究センターの若生所長からセミナーの概要について説明があり、本セミナーの情報が栽培や経営の改善に役立つことを期待する旨の挨拶がありました。続いて、みらい共創ファーム秋田涌井代表から、大潟村で圃場の開墾からタマネギ栽培を行うまでの動画とともにこれまでの取組の紹介と、既に栽培している人あるいはこれからタマネギを栽培する人も頑張って欲しいとの挨拶がありました。
話題提供では、東北地域向けタマネギの品種開発について、はじめに株式会社渡辺採種場の山蔦育種課長から、東北地域向けタマネギの育種や最近の気候変化に対応した栽培方法などについて、次に奥研究員から、東北農業研究センターで開発した加工・業務用に適したタマネギ品種の特性などについて講演がありました。 また、関連研究について稲葉研究員から、育苗時の基本技術の実施の有無が経営体の収量差について影響を与えているとの講演がありました。次に逵上級研究員から、タマネギの腐敗には腐敗病・りん片腐敗病などの病名が付いているが、同じ病名でも複数の病原体が原因となっているため、病名に基づく既存の登録農薬では病原菌を防除できない場合があること、それゆえ農薬登録との齟齬が発生しており、関係者が協力して体制を整える必要があるとの講演がありました。
パネルディスカッションでは、塚﨑畑作園芸研究領域長が座長を務め、申込時のアンケート(パネルディスカッションで取り上げてほしい話題)を基に、栽培技術・作業管理や品種・地域適応など7つの分野に分けて深掘りした議論を行いました。技術的な質問のほか、水田輪作へタマネギを組み込む可能性について、東北地域でタマネギ後に水稲を栽培することは理論的に可能であるものの大規模になると難しい、連作障害回避の観点から畑作物で輪作することも考えるべき、また、端境期だけでなく他産地の不作時に対応して出荷することも必要では、などの意見が出され、活発な討議が行われました。
当日の様子