重点普及成果
施設園芸作物の生育・収量予測ツール
本技術開発の背景
日本のトマトは、糖度5度と高品質であるものの、年間収量は13t/10a程度と、 オランダ(60t/10a以上)に比べて低いのが現状です。収量(生産性)を増加させるためには、環境制御技術の向上が必要ですが、制御項目は多く、複雑であるため、適正な制御は容易ではありません。そこで、環境条件と品種特性から生育を「見える化」し、 収量を予測するツール(ソフトウェア)を開発しました。
技術概要
- 本ツールによる生育の「見える化」によって、これまで難しかった適正な環境制御を根拠を持って簡便にできるようになります。
- 本ツールで栽培を適正に管理することで、日本人が美味しいと感じる糖度5度以上のトマトの収量は大幅に増加し、大規模生産法人を含む3カ所の施設での実証試験で、糖度5度以上のトマトの収量は50t/10a以上になりました。
- 作物の生育ステージや収量の正確な予測から、 作業員の適正配置や出荷・営業スケジュールへの利用に発展が期待されます。
技術に関する問い合わせ先
農研機構 野菜花き研究部門 研究推進部 研究推進室
Tel.(029)-838-6574
参考情報