水2D04:まつだい棚田バンク、ふれあいファーム三ケ村【新潟・十日町市】

実証課題名
棚田地域の多様な条件不利圃場におけるスマート農業技術を活用した持続可能な営農技術体系の実証
経営概要
17.7ha(水稲17.7ha) うち実証面積:水稲17.7ha

導入技

①経営・栽培管理システム、②作業者見守りシステム、③ドローン計測によるほ場高低差把握技術、④ICT建機による均平作業、⑤水温・水位監視システム、⑥自動給水装置、⑦リモコン草刈機、⑧ドローン撮影による葉色数値化システム、⑨ドローンによる農薬散布

作業時間20%短縮、燃料費の5%削減、収量10%・整粒歩合5%向上、作業者の安心度向上と農作業事故ゼロの達成、緊急連絡可能な情報通信環境整備(通信圏外ゼロの達成)

目標に対する達成状況

  • LPWA(※)による独自通信網の構築
    (※)LPWAとは、Low Power Wide Areaの略で、「低消費電力で長距離の通信」ができる無線通信技術のこと。
  • 水管理システム通信網を活用した見守りシステムの改良により、一人作業時の安心度向上を実現
  • ドローンによる高低差測定とICT建機の均平作業により、代かき作業時間26%削減と収量6.4%増
  • 水管理システム導入による水管理回数33~71%削減、及び収量6.4%増
  • ドローンによる農薬散布により、従来作業と比較して64%の作業時間短縮効果を確認

導入技術の効果

作業者見守りシステム

  • ほ場における作業者の行動履歴が分かるチェックイン機能、定型文やSOS信号を送る機能が搭載された小型専用端末を導入
  • 身動きが取れない作業者がSOS信号を発信する緊急事態を想定した実証を行い、行動履歴から無事作業者を発見することができた。

耕起・整地

  • ドローンによる高低差測定と、そのデータに基づいたICT建機による均平作業により代かき作業時間26%削減を達成
  • 同技術により一部ほ場の水持ち改善、均平精度が向上し収量6.4%増

水管理システム

  • 水管理に関わる作業回数が33~71%減少
  • 水温・水位管理の高度化により一部ほ場において収量6.4%増

ドローンによる農薬散布

  • R2年度は専門業者によるドローン散布で従来と比較して73%の作業時間を短縮。
  • R3年度は生産者による散布で64%の作業時間を短縮。

事業終了後の普及のための取組

  • 実証で得られた成果の発信と意見の反映により、棚田地域の持続可能な農業経営モデル確立を目指す
  • リモコン草刈機等のスマート農業技術が適用しやすいほ場仕様の検討
  • スマート農業技術に適した各種棚田(条件不利ほ場)仕様の検討
  • 各技術の操作、設定、情報管理等を行うプラットホームの相互連携、統合などの検討
  • バッテリー管理や冬場の保管など、生産者の負担を少なくするスマート農業技術の維持管理方法の検討
問い合わせ先

鹿島建設(株)山田 順之

E-mail:

関連リンク
キーワード

ドローン、リモートセンシング、水管理システム、遠隔操作草刈機、営農管理システム、作業者見守りシステム、ICT 建機(均平作業)、水田作、建設機械、リモコン草刈機、草刈り機、LPWA、中山間地、レーザーレベラー、葉色診断、シェアリング、水稲、イネ