品種詳細

べこごのみ

東北中北部向け飼料用稲「べこごのみ」を用いて無コーティング湛水土中直播で晩播を行う場合、5月下旬までの播種で、覆土条件下でも苗立が安定し、出穂の遅延や全乾物収量の低下も小さく、食用品種収穫前に黄熟期収穫が可能である。

主要特性

  1. 「べこごのみ」は、東北農業研究センターにおいて中生の安定多収品種「ふくひびき」と多収系統「97UK-46」を交配し、その後代より育成した早生の飼料イネ専用品種である。
  2. 「べこごのみ」の無コーティング湛水直播では、播種後10日間の平均気温が15度に達する5月下旬播種以降の晩播により、覆土条件においても乾籾換算8kg/10a程度(250粒/m2)の播種量で100本/m2以上の苗立が確保される。
  3. 東北中北部の稲作地帯において、5月下旬は食用品種の移植最盛期を過ぎるため、春作業の競合を回避できる。また、稲作期間中で最も降雨が少なく日射量も多い時期のため、直播の計画的作業が能率的に行うことができ、落水出芽法の効果も得られやすい。
  4. 「べこごのみ」の出穂は、6月上旬播種では5月上旬播種に比べ7日程遅延するが、5月下旬播種では遅延程度は2日と小さく、8月中旬に出穂するため、食用品種収穫前の9月中旬の黄熟期収穫が可能である。
  5. 黄熟期全乾物重収量は播種期が遅くなるほど低下する傾向にあり、6月上旬播種では収量低下が大きくなるが、5月下旬播種では十分な収量が確保される。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
21395
(2007年8月27日)
2007年12月 5日 19355
(2010年3月16日)
25年
(満了日:2035年3月16日)
交配組み合わせ 旧系統名
ふくひびき x 97UK-4 奥羽飼395号

品種の利用許諾について