品種詳細
はいごころ
水稲「はいごころ」は温暖地西部において中晩生熟期の低アミロース巨大胚系統である。γ-アミノ酪酸(GABA)の含量が多く、温暖地向きの巨大胚品種「はいいぶき」よりも収量性、苗立ち性および食味に優れる。米粉パンとしての利用も可能である。
主要特性
- 水稲「はいごころ」は、低アミロース品種の「ミルキープリンセス」を母、巨大胚系統の「巨5-7」(「はいいぶき」の姉妹系統)を父とした後代より育成した低アミロースの巨大胚系統である。
- 育成地における普通期栽培での出穂期は「はいいぶき」より2日遅く、温暖地西部の基幹品種「ヒノヒカリ」と同じ"中生の晩"に属する粳種である。
- 耐倒伏性は「はいいぶき」より劣る"中"で、収量は「はいいぶき」より優る。
- 育苗における苗立ち性は、「ヒノヒカリ」よりは劣るものの、「はいいぶき」より優る。
- いもち病真性抵抗性遺伝子Piaを持つと推定され、圃場抵抗性は葉いもちが"やや弱"、穂いもちが"やや弱"である。白葉枯病抵抗性は"中"で、縞葉枯病に抵抗性で、穂発芽性は"中"である。
- 玄米重に対する胚芽重の割合および水に浸漬後のGABA生成量は「はいいぶき」と同等に、「ヒノヒカリ」の2~3倍である。玄米の外観品質は「はいいぶき」と同等である。アミロース含有率は7.9%程度であり、胚芽米の米飯食味の総合値は、「はいいぶき」より優れる。
- 普及見込み地域での食味試験においても、4分精米のご飯の食味は「はいいぶき」より優る。また、4分精米し、普通のウルチ米と1:1に混合した米粉で作成したパンの食味も「はいいぶき」で同様に作ったパンより食味が優る。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
---|---|---|---|
26867 (2012年3月28日) |
2012年6月19日 | 23276 (2014年3月12日) |
25年 (満了日:2039年3月12日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
ミルキープリンセス×巨5-7 | 中国胚202号 |