品種詳細
いわいだわら
「いわいだわら」は、東北地域中部では出穂期が“早生の晩”に属する粳種である。普及予定地において、多収品種「ふくひびき」より粗玄米重が多い。耐倒伏性は“やや強”である。大粒で品質が劣るため、食用品種と識別可能である。
主要特性
- 「いわいだわら」は、粗玄米収量が高い飼料用米品種の育成を目標に、早生の晩で大粒・多収の「奥羽飼394号」を母とし、早生の早で多収の「奥羽飼395号 (べこごのみ) 」を父として交配した組合せから育成された粳品種である。
- 育成地における出穂期は「ふくひびき」より4日早く、「あきたこまち」より2日早い“早生の晩”、成熟期は「ふくひびき」より1日遅く、「あきたこまち」より3日遅い“中生の中”に属する。
- 稈長は「ふくひびき」より長く、「あきたこまち」並である。穂長は「ふくひびき」よりやや長く、「あきたこまち」より明らかに長い。穂数は「ふくひびき」よりやや少なく、「あきたこまち」より明らかに少ない。草型は“極穂重型”である。
- 育成地の多肥栽培においては、粗玄米重は85.5kg/aと「ふくひびき」と同程度で「あきたこまち」より明らかに多収である。しかし、稈長は95cmと「ふくひびき」より約10cm高く、倒伏の危険性がある。普及予定地においては、粗玄米重は68.9kg/aと「ふくひびき」より15%多収で、稈長は82cmと倒伏の可能性は低い。
- いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pik, Pib”と推定され、育成地でのいもち病の発生は認められない。障害型耐冷性は“弱”である。
- 玄米千粒重は、「ふくひびき」よりやや重く、「あきたこまち」より明らかに重い。外観品質は「ふくひびき」に劣り、「あきたこまち」より明らかに劣る。このため食用品種と識別可能である。
- 普及予定地において、多施肥および穂揃い期追肥により玄米のタンパク質含有率を高めることができる。
栽培適地
東北中南部以南
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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28312 (2013年6月26日) |
2013年10月 8日 | 24363 (2015年6月19日) |
25年 (満了日:2040年6月19日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
奥羽飼394号 × 奥羽飼395号 (べこごのみ) | 奥羽409号 |