品種詳細
べこげんき
「べこげんき」は、東北地域中部では“かなり早生”に属する粳種である。「べこごのみ」より、倒伏に強く、黄熟期乾物重が5~7%大きい。普及見込み地の直播栽培では、食用品種の収穫前に黄熟期収穫が可能で、黄熟期乾物重が大きい。
主要特性
- 「べこげんき」は、早生で黄熟期乾物収量が高い稲発酵粗飼料用品種の育成を目標に、耐倒伏性の強い飼料用系統「羽系飼864」を母とし、早生の発酵粗飼料用系統「青系飼161号 (うしゆたか) 」を父として交配した組合せから育成された粳品種である。
- 多肥移植栽培における出穂期は「べこごのみ」よりやや遅く、「ふくひびき」より早い。多肥直播栽培における黄熟期は9月8日前後で、食用品種「あきたこまち」の収穫が始まる9月下旬前に黄熟期収穫が可能である。
- 「べこごのみ」と比較して、稈長、穂長は同程度で、穂数はやや少ない。耐倒伏性は“かなり強”であり、多肥直播栽培においても倒伏はほとんど認められない。
- 多肥直播栽培において、「べこげんき」の黄熟期の乾物重およびTDN収量は、「べこごのみ」より大きく、全乾物重に占める穂の割合は「べこごのみ」よりやや低い。
- 普及見込み地の直播栽培において、「べこげんき」は黄熟期乾物重が大きく、サイレージの評価も良である。
- いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pia, Pib”と推定され、圃場抵抗性は"不明"である。障害型耐冷性は“やや弱”、穂発芽性は“やや易”である。
- 多肥移植栽培においては、粗玄米重は「べこごのみ」と同程度で、玄米千粒重は、「べこごのみ」より明らかに重い。玄米の外観品質は“中下”であり、「あきたこまち」等の食用品種と識別可能である。
栽培適地
東北地域
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
---|---|---|---|
29099 (2014年4月 3日) |
2014年9月18日 | 25368 (2016年8月 9日) |
25年 (満了日:2041年8月 9日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
羽系飼864 × 青系飼161号 (うしゆたか) | 奥羽飼414号 |