品種詳細

きぬあずま

小麦「きぬあずま」は、中生で穂発芽耐性をもつ、耐倒伏性に優れた多収品種である。麺の色はやや劣るが、低アミロース含量で麺の食感が良い。福島県で奨励品種として採用。

主要特性

「きぬあずま」は、昭和60年度、農業研究センターにおいて、麺の食感に優れた「関東107号」を母、多収の「関東105号」を父として、人工交配し、その後代から育成した品種である。平成11年度の世代はF14である。「トヨホコムギ」と比較して、次のような特徴をもつ。

  • 播性は「I~II」で、出穂期、成熟期ともに1日程度早い。
  • 稈長はやや短く、倒伏に強い。
  • 白ふで、穂数はやや少なく、穂長は同程度である。
  • 穂発芽性は「やや難」で、縞萎縮病、赤さび病に強い。うどんこ病にはやや弱いが、赤かび病に同程度である。
  • 千粒重はやや大きく、多収である。外観品質はやや良である。
  • リットル重は同程度であるが、製粉性はやや劣る。
  • 粉の白さ、明るさはともに同程度である。
  • アミロース含量は低い。アミログラムの最高粘度は高く、ブレークダウンは大きい。
  • 製麺適性は、麺の色がやや劣るが、粘弾性、なめらかさに優り、総合的には優る。

栽培適地

南東北及び温暖地東部の平坦地

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
13021
(2000年11月27日)
2001年7月12日 11364
(2003年8月19日)
20年
(満了日:2023年8月19日)
交配組み合わせ 旧系統名
関東107号/関東105号 関東117号