品種詳細

フクミファイバー

amo1遺伝子とアミロース欠失のもち性遺伝子を併せ持ち、β-グルカン含量が極めて高い六条裸麦である。整粒収量が高く、プロアントシアニジン欠失遺伝子(ant28)も有し、炊飯保温後の色相変化が少ない。

主要特性

  • 「フクミファイバー」は、高β-グルカン含量・もち性・プロアントシアニジン欠失を育種目標として、「GlacierAC38」由来のamo1遺伝子と「四国裸97号」由来のwax遺伝子を持つ「四R系3755」を母親、「ant28-2131」由来のant28遺伝子を持つ「四系9814」を父親として交配を行い、系統育種法により育成した渦性の六条裸麦である。
  • 播性程度はVで、「イチバンボシ」よりも出穂期で1日、成熟期は3日程度遅い。
  • 「イチバンボシ」と比べ、稈長・穂長がやや長く、穂数が多い。容積重・千粒重はやや軽く整粒歩合が低いが、整粒収量は高い。
  • オオムギ縞萎縮病には強いが、うどんこ病・赤かび病には罹病し、穂発芽性は"易"である。
  • アミロース欠失のもち性であり、amo1(高アミロース)遺伝子も併せ持つと推定される。
  • このためβ-グルカン含量が極めて高く(従来のもち性品種の約2倍、うるち性品種の約3倍)、従来のもち性品種と比べても、穀粒硬度が高く、60%歩留まり搗精時間が長く、砕粒率が低い。
  • 精麦白度は低いが、ant28遺伝子を持つプロアントシアニジン欠失系統であり、炊飯後の褐変程度が極めて少ない。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
33464
(2018年11月 1日)
2019年2月13日 30062
(2024年2月13日)
25年
(満了日:2049年2月13日)
交配組み合わせ 旧系統名
四R系3755/四系9814 四国裸糯136号