令和6年能登半島地震における農業被害の 復旧・復興からの参考技術情報

土壌硬度三次元分布から農地の排水性を評価し、土壌物理性を改善する

  • 令和6年能登半島地震では、規模の異なる地震が頻発し、多数の圃場で土壌物理性に多大な変化が懸念されます。本資料では専門知識が無くても扱える調査機器を用いて、表面からは検知できない地下部の土壌物理性を簡便に評価する技術を紹介します。
  • 貫入式土壌硬度計(図1)を用いて、1ha当たり60-70地点の土壌硬度を測定し、圃場全体にわたり1cm刻みで深さ60cmまでの土壌硬度三次元分布図を作成します。土壌硬度の硬軟から圃場内の大きな水の動きを推定し、排水性・保水性の改善すべき範囲を特定します。
  • 復旧後の圃場管理方法の検討、液状化や過去の造成の影響評価など、営農再開に向けた取り組みに活用できます。農研機構では、本技術による解析方法、様々な作目に対応した圃場管理について情報提供が可能です。なお、本技術は、農地整備の必要性を直ちに判断するためのものではありません。

図1 貫入式土壌硬度計

図2 土壌硬度調査例と排水性改善範囲

(参考文献)

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