- 令和6年能登半島地震により、多数の牛舎が損壊したことから、牛の飼養スペースが不足しました。本資料では牛の一時的な飼養スペース確保のための屋外飼養技術を紹介します。
- 近年普及が進んでいる電気牧柵を活用することで、牛の屋外飼養が可能になります(図1、2)。電気牧柵は従来の有刺鉄線による牧柵に比較し、低コスト※で設置や移設の作業も比較的容易であることから、一時的な飼養スペースの確保に有効です。
- 放牧地が設置される場所に水源がない場合は、タンクに水を入れて運搬・供給する必要があります。給餌については、単管パイプ等を活用した給餌施設を設置します(図3)。

図1 飼養スペース確保のための電気牧柵の整備イメージ
(『周年親子放牧導入マニュアル』を基に作図。)
※電気牧柵設置に要する経費は牧区の大きさや形状等により異なりますが、試算例として1ha(100m×100m)への設置に要する経費を191千円とする試算例があります(山口型放牧研究会ほか2004)。

図2 電気牧柵を活用した水田跡地での放牧

図3 簡易な給餌施設
(参考文献)
- スマート放牧導入マニュアル -荒廃農地の再生による環境保全と生産性向上- < 2024年版 >
- 周年親子放牧導入マニュアル
- 山口型放牧マニュアル農家普及編(山口型放牧研究会ほか(2004))
(参考URL)
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