農業機械研究部門

緊プロ開発機のご紹介

果樹用パイプ誘導式防除用自動散布機

(1994年発表)

密植果樹園でも楽々・快適、散布ロボット

  • 無人散布で農薬被らず
  • 暑い夏でも快適作業
  • 均一散布で農薬節減
  • 能率2倍

写真
果樹用パイプ誘導式防除用自動散布機

1.利用のメリット

スピードスプレヤー(SS)が入らない密植果樹園でも能率的、快適作業が可能。

2.開発機の概要

  • 地表面に設置した誘導パイプに沿って無人走行する3輪式の散布機で、エンジンは4.5PS。
  • 容量300リットルの薬液タンクを搭載。発進・停止、薬液の散布、停止はリモコン操作が可能。
  • 走行中に誘導パイプから外れた場合、障害物に接触した場合、タンクに薬液が無くなった場合には、直ちに停止する安全機能を装備。
  • ノズル回動式散布装置による飛散の少ない均一散布で農薬節減。
  • 防除効果は手散布と同等で、能率は2倍以上。
    (試験場所:静岡県柑橘試験場、山口県大島柑きつ試験場、佐賀県農業試験場)

3.活用上の留意点

  • 平坦な密植果樹園を対象。
  • 走路の勾配は6度以下、誘導パイプの曲率半径は1.1m以上で使用。
  • 樹高は2.5m程度まで。

4.委託研究実施会社

株式会社佐藤製作所

無人散布作業

5.主要諸元・構造

1.機体の大きさ全 長 208cm
全 幅 95cm
全 高 223cm
質 量 240kg(タンク空)
2.機 関種 類 空冷4サイクルガソリン機関
定格出力 4.5PS
3.走行部形 式 3輪式
変速装置 油圧式無段変速機(HST)
走行速度 前後進0~1.0m/s
誘導方式 誘導パイプによる機械式操向
(パイプ外径3~4cm程度)
誘導パイプ最小半径 1.1m
4.散布装置散布方式 回動式ノズルによる無気散布
ノズルの個数 左右各5個
薬液ポンプ 3連プランジャポンプ(最大吸水量30L/min)
薬液タンク容量 300L
樹冠検出装置 赤外線式拡散反射型光学センサ
5.遠隔操作装置操作内容 発進停止及び散布用バルブの開閉
操作範囲 30m以内
6.安全装置 脱輪時、障害物接触時、薬液が規定量以下に減少した時の
走行クラッチ遮断及び機関停止