九州沖縄農業研究センター

茎葉利用サツマイモ「すいおう」の作り方(家庭菜園向け)

すいおう

熱帯原産のサツマイモは暑さに強く、茎葉(蔓)は夏野菜として初夏から秋まで繰返し収穫できます。「すいおう」の葉や葉柄はくせがなくおいしく食べられます。葉にはビタミンC、E、K、鉄、カルシウム、ポリフェノール、ルテイン、β-カロテン等の成分がたくさん含まれていて栄養満点です。手軽に栽培できますので、「すいおう」をご家庭で作ってみてはいかがでしょうか。

1. 畑を良く耕し、堆肥やイモ用の肥料などを投入し、畝を立てます。ビニールマルチやわらを敷くと茎葉に土が付くのを防げます。一般のサツマイモは肥料(特に窒素成分)を与えすぎると蔓ボケ(茎葉だけ伸びて芋ができない)してしまうので肥料は控えめにしますが(窒素:リン酸:カリ=8:12:20のもので1m2あたり60g程度)、「すいおう」では茎葉を利用するので多少肥料が多くても良いでしょう。

写真1

2. 苗を購入し、30-40cm間隔で畑に植えます。ポット苗の場合は、苗を先端から25-30cm(葉が7-8枚)の長さに切って植えます。温暖地で4月下旬~6月上旬が植付け期間です。苗の3、4節が土に入るように斜めに挿します。

写真2

3. 1ヶ月半ぐらいで茎葉が収穫できます。必要な長さの茎を切断し、葉柄と葉を茎から切り離します。先端ほど柔らかく栄養価が高いので、茎の長さが1mぐらいまでの葉と葉柄を料理に利用すると良いでしょう。長く伸びすぎてしまったら剪定しましょう。

4. 残った茎の節から再び茎葉が伸びてきて、10月頃まで収穫できます。最後に掘り取った芋は、煮物などで食べられます。保存して来年の種芋にしてもよいでしょう。

植え付け・収穫表

【参考】

プランタでも栽培できます。
追肥は特に必要ありませんが、収穫後に硫安を1m2あたり10g程度施しても良いでしょう。