九州沖縄農業研究センター

所長室から

「人を育てる」

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審査委員会の風景

所長になる時に考えていた大きな課題。「組織は人なり」。特に今後を担う若い研究者をどう育てるか。これまでは新人研修を行うだけで後のことは研究室任せ。若手研究員は所幹部と話をする機会も少ないのが現状。そこで、4月には若手研究者との意見交流会、6月には若手・中堅研究者を対象とした研究発表会を計画した。当初は私の意図が理解してもらえず、協力が得られるかどうか心配した。終わってみると一安心。勿論、運営にはまだ問題もあると思う。アンケート調査を行い、来年に向けて改善していきたい。意見交流会では「研究成果の普及への道筋」について悩んでいる様子がわかり、所としてフォローアップの強化策を考えることとした。発表会では審査するほうも大いに緊張した。「評価者の能力」を評価されているということである。いくら優れた研究成果でも理解されなくては良い評価は得られない。

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審査結果に聞き入る発表者

種子島が近くなりました

人事・目標担当補佐官 門馬信二

monma4月1日付けで異動した作物機能開発部長の後任は公募で選考することとなったために、今年度の作物機能開発部の業績評価は私が代行しました。業績評価では研究実施職員と面談をする必要があることから、種子島のさとうきび育種研究室に行ってきました。前回種子島を訪問したのは、昨年11月の地域総合研究の現地検討会に出席するためで、その時は新幹線が開通しておらず鹿児島まで2時間半かかりました。今回は八代から新幹線に乗り換えて鹿児島まで行きましたが約1時間で行けるようになり、種子島が随分近くなったと実感しました。新幹線は自由席も2列で空いており快適でしたすが、残念なのはトンネルが多く車窓から景色を楽しめないこと、あっという間に鹿児島に着いてしまうためビールを飲む時間が短いことでした。また、電子計算機課が種子島通信回線の高速化に向けて努力されていると聞いており、電子的にも種子島との距離が縮まりますので種子島との交流がさらに活発化することを期待しております。

地域情報利用実験棟落成

広報・情報担当補佐官 増渕隆一

masubuchilecenter6月10日に「地域情報利用実験棟」(Library and Information Center)の落成式が行われました。これは高木前理事の置き土産とも言える施設であり、「周囲の木々も草も、牛も圃場も一体となったようなオープンな建物を造ってほしい」という意向を汲み入れた設計が施されています。また、当所の図書館がこれまで4カ所にも分散し、第4図書館などはプレハブの中という不便な状況が解消されたという面でも大変喜ばしい事だと思います。これにとどまらず、当施設には「九州沖縄地域の現場に密着した研究の強化」という理念が込められており、「多様化する研究への対応」や「産学官連携の強化」が期待されています。これに対応するため、「マルチメディア室」は多目的ホールとして研修会、講習会、プレゼンテーション、試食会、中規模会議などに使用するよう設計されておりますので、積極的な活用を期待いたします。このことが、高木前理事から送られてきた「情報は、使われて使われて磨きがかかり、本物の技術になるのだ」というメッセージにも応えることになるのだと思います。

「打てば響く」コミュニケーション

体制・評価担当補佐官 折登(おりと)一隆

orito所長が打ち出された3Cの一つにコミュニケーションがあり、これに沿って新たなface to faceの機会が企画され所内外で順次実現しています。
企画調整部門に在席していると、ともすれば所内部長会議を軸とした情報交換に目を奪われ、広い範囲でのコミュニケーションを見失う陥穽に落ちそうになります。これを補う一手段として、情報資料課のご協力を得て連絡調整室員がホームページ作成講座を受講してウェッブサイトの充実に務めていますが、皆様の評価は如何でしょうか。
コミュニケーションには、一方的関係ではなく、相互の信頼関係、さらに良い意味での相互の緊張関係が前提条件です。これがあって初めてコミュニケーションは組織の活性化の重要な手段になり得ると思います。
いくつかの県で独立行政法人化も視野に入れた試験研究機関の再編が検討されているためか、既に独法化している機関として検討会等への協力要請、あるいは独立行政法人のメリット、デメリットは何かという問い合わせをおよせ頂くことが時々あります。
独立行政法人は法律、規程にもとづいて運営されているのは当然ですが、研究所の運営については、裁量権も認められています。これを有効に活用するためには、所内あるいは所外とのコミュニケーションによる知恵を集めた論議が重要です。
次期の中期研究計画へのご提案も含めて、体制・評価に関連する積極的なご意見がございましたら担当補佐官までお寄せ下さい。「打てば響く」コミュニケーションを実現しましょう!