九州沖縄農業研究センター

所長室から

「サクラ、サクラ、弥生の空に」

所長 山川 理

20040331_yama「4月は去りゆく人、来たる人、移動の時期です。西合志のサクラも今満開。去りゆく人には良い思い出を、来たる人には高い志を持って頂きたいと、散りゆくサクラに願をかけました。さて、私が所長に就任して早半年が過ぎました。皆さんは就任挨拶でお話した3つのCを覚えていますか。コミュニケーション、コンペティションそしてクリエーションのことです。コンペティションは、本当はコンペティション&コーペレイションとすれば良かったのかもしれませんが、後ろはあまりにも当たり前のことなので省略しました。3つのCに対するアクションプログラムを現在作成中です。研究所の皆さんも良い提案があればどしどし出して下さい。今年度は次期中期計画のことについて検討を開始しなければなりません。全所部長会議が中核となって案をまとめますが、所員の意見が反映されるようなシステムも必要です。「馬を水飲み場まで連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない」の諺にあるように、特に研究機関の意志決定過程においては、トップダウンとボトムアップをうまく組み合わせながら検討を進めることが重要です。

前 体制・評価担当補佐官 望月龍也

20040331_mochi4月1日付で野菜花き研究部に異動することになり,所長補佐官を辞することになりました。所員の皆様のこれまでのご支援・ご協力に厚く感謝申し上げます。山川所長就任以来の半年間は,所長補佐官と研究調整官の二足の草鞋を履いてきましたが,この間所員の皆様からは新所長の姿勢に対する戸惑いの声がかなり聞こえてきたことも事実です。しかし,身近に接する所長の考え方は極めて単純明快で,如何にしたら活気溢れ,存在感のある研究所を創造できるかという1点に集約できると思います。どんな組織でも創造性を発揮するためには,何よりもまず自由で活発な議論が重要です。そして,責任感を持って自ら汗を流し,その結果として成果を上げた者が正当に評価される仕組みが必要です。当所が中期計画達成だけに終わることなく,将来に向けた魅力的な研究シーズを常に産み出し続けるためにも,このことは極めて重要です。新任地では,独立行政法人としての利点を生かし,活力に溢れ地域から頼りにされる研究組織を目指します。時にはライバルとして,また時にはパートナーとして,所員の皆様にはこれからもよろしくお付き合い下さいますようお願いいたします。

新 体制・評価担当補佐官 折登一隆

20040331_oritプロファイル:昭和25年生。生まれも育ちも北海道。2年前から熊本県の「暑さ」と「寒さ」を家族、愛犬とともに満喫。趣味は温泉。年末年始はほとんど毎日温泉三昧。今年こそはダイエットも兼ねて下手ながらテニス、バトミントンなどの再開を計画。

メッセージ:平成16年4月1日に前望月研究調整官の後任として体制・評価担当補佐官を命じられました。自然科学を専門とする研究者が多い本研究所では少数派の農業経済学専攻なので、社会科学の視点を加えて与えられた使命を果たすことができればと思っています。

山川所長の研究所運営方針は3Cとして明確に示されていますが、体制・評価担当補佐官としてはその中でもコンペティション精神が重要と理解しています。農林水産省の農業試験場と独立行政法人との大きな違いは機関評価制度の導入で、これを支えるのが研究体制だからです。他の研究機関も同様の立場ですが、九州沖縄農業研究センターとしては、他の機関との競争に負けるわけにはいきません。所員の皆様の知恵もお借りしながら、多くの優れた研究成果が出るような研究所の仕組み・運営を実現するために貢献できる補佐官を目指したいと思っています。

研究調整官の英語職名はSenior Research Coordinatorです。競争的研究資金獲得への取り組み、国際シンポの準備、地域農業活性化の支援、機関・業績評価等を担当します。よろしくお願いします。

人事・目標担当補佐官 門馬信二

20040331_mon 今年も3月31日付で定年退職される方々、4月1日付で異動される方々が多く、3月中は何回か送別会に出席された方も多いかと思います。去る人あれば来る人ありで、3月31日には4月1日付で新規採用される方々が企画調整部に顔を見せてくれました。彼らをみていますと30数年前を思い出します。私の場合は希望と期待と不安が混じった精神状態でしたが、果たしてまともな研究者になれるのだろうかという不安感のほうが大きかったように思います。最近の新規採用者は、面接の際の印象では考え方などが大変しっかりしており、立派な研究者に育ってくれるものと期待しているところです。そして、その一助になればと考え、若手研究職員と所長等との意見交換会を開催することにしました。ここで若手研究者と活発に意見交換できることを期待しています。

広報・情報担当補佐官 増渕隆一

20040331_masu 山川所長のリーダーシップの下で広報活動が活発化しており、3月にはバイオマスと機能性関連で3度も記者発表が行われました。新年度も、「早々にアクションプログラムを提示せよ」と、あおられております。一方、私の居室からは見事に完成した「地域情報利用実験棟」が見えます。今後はここが地域情報の受発信基地となるよう期待するとともに、努力して参りたいと思いますので、よろしくご支援のほどお願いいたします。

4月1日付新規採用者と所長及び企画調整部長との懇談会

4月2日午後に4月1日付新規採用者(山口典子:南西諸島農業研究チームに配属予定、境垣内岳雄:さとうきび育種研究室に配属予定、岡田吉弘:育種工学研究室配属)と山川所長及び門馬企画調整部長とが約2時間懇談した。所長からは自らの経験を踏まえて入所後3年間程度は、予想していたことと現実とのギャップに悩むことも多いと思うが、一人で悩まずに他の人に相談して乗り越えていって欲しい等の話があり、新規採用者からは以前の職場以上に農業現場に役に立つ仕事をしたい、種子島は離島であり情報の入手等が少し心配である、沖縄のジャーガル土壌の改良は困難な問題であるが頑張って取り組みたい等の意見が出された。また、当機構には海外留学制度があること、博士号の取得を奨励していること、英会話及び英語で論文を書くことの重要性等について意見交換を行ったが前向きな姿勢が印象的であった。

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