要約
牛枝肉胸最長筋枝肉断面の脂肪面積割合は同じ格付け値(B.M.S.No.)であっても最大20%程度の差がある。また、同じ脂肪割合であってもB.M.S.No.には最大3ポイントの幅がある。
- キーワード:2値化、脂肪面積割合、B.M.S.No.、肥育牛、超音波
- 担当:長崎農技セ・大家畜研究室
- 代表連絡先: Tel:0957-68-1135
- 区分:九州沖縄農業・畜産・草地(家畜)
- 分類:研究・参考
背景・ねらい
現在、超音波画像診断装置を用いて生体時に肥育牛の肉質を推定する際は、枝肉の格付け値(B.M.S.No.)を推定している。しかし、B.M.S.No.と超音波画像との関連を見いだすことは困難であった。精度の高い肉質判定を行うためには、牛枝肉胸最長筋(以下,ロース芯)枝肉断面の脂肪面積割合のような客観的な数値を推定することが必要と考える。
そこで、牛枝肉断面ロース芯内の脂肪面積割合を数値化するための手法およびB.M.S.No.との関係を明らかにする。
成果の内容・特徴
- デジタルカメラで撮影した牛枝肉断面のロース芯部分を2値化処理することで、ロース芯内の脂肪面積割合を数値化できる(図1、図2)。
- 2値化処理し得られた牛枝肉断面画像のロース芯内の脂肪面積割合は、同じB.M.S.No.であっても最大で約20%の差がある。また、同じ脂肪面積割合であってもB.M.S.No.には最大3ポイントの幅がある(図3)。
成果の活用面・留意点
- 超音波画像を用いた肉質判定手法に活用できる。
具体的データ
その他
- 研究課題名::超音波画像を用いた精度の高い肉質判定手法の確立
- 予算区分:県単
- 研究期間:2005~2007年度
- 研究担当者:橋元大介、深川聡、川口貴之、大串正明