要約
ラベンダー「城南1号」(Lavandula × intermedia)は、自然低温遭遇後1月下旬から2月下旬に加温(最低温度15°C)及び長日処理(深夜電照4時間)を開始することにより、自然開花に比べ約1ヶ月開花期が早まり、発蕾・開花枝率も高くなる。
- キーワード:ラベンダー、加温、長日処理、開花促進
- 担当:長崎農技セ・農産園芸研究部門・花き・生物工学研究室
- 代表連絡先: Tel:(代表)0957-26-3330、(直通)0957-26-4319
- 区分:九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
県内で育成されたラベンダー品種「城南1号」(Lavandula × intermedia )の鉢物栽培では、通常5月下旬から6月上旬に開花が始まるが、需要期である「母の日」までに出荷するためには、4月下旬に蕾が着色している状態にする必要がある。ラベンダーは発蕾・開花に一定の低温が必要であり、低温遭遇後の加温開始時期と長日処理が開花促進に及ぼす効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
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11月上旬より自然低温に遭遇した後、1月21日から2月20日に最低温度15°Cの加温を始め、同時に電照による長日処理(深夜電照4時間)を行うと、開花日は自然開花より約1ヶ月早い5月上旬となり、発蕾・開花枝率は100%になる(図1、表1)。
成果の活用面・留意点
- 小花の開花始め日を開花日としているため、5月上旬開花株は4月下旬から出荷できる。
- 1月下旬から2月中旬までの処理間の差は小さいことから、2月中旬に加温・電照を開始することが推奨される。
- 本試験の加温および電照条件では花梗が徒長するため、鉢物として出荷するには矮化剤処理が必要である。
具体的データ
その他
- 研究課題名: 新規導入花きの技術開発
- 予算区分:県単
- 研究期間:2006~2008年度
- 研究担当者:諸岡淳司