要約
トルコギキョウの1~2月出し作型では、定植直後から昼温を30°Cにすると生育が促進し、発蕾日も早くなる。また、日中のハウス換気設定を35°Cにすると、初期の生育が促進され、下位の節間伸長に優れる。
- キーワード:トルコギキョウ、昼温、生育促進
- 担当:熊本農研セ・農園研・花き研究室
- 代表連絡先: Tel:096-248-6445
- 区分:九州沖縄農業・野菜・花き
- 分類:技術・参考
背景・ねらい
トルコギキョウの冬出しでは、開花遅延の回避で早生品種を用いるため、草丈の確保が難しい。そこで、草丈の確保と開花遅延防止の技術確立を目的に、日中の高温管理が初期生育および花芽分化の時期に及ぼす影響を検討する。
成果の内容・特徴
- 自然光型ファイトトロンでは、夜温が15°Cの場合、昼温25°Cと比較して昼温30°Cで下位節の節間伸長と節数の増加に優れ、主茎長が長くなる(図1、図2)。また、平均発蕾日は、昼温30°Cが約2週間早くなる(表1)。
- ハウス換気温度を35°Cにすると換気温度25°Cと比較して、生育初期の草丈、節間長、茎径および節数が優れる(表2)。
成果の活用面・留意点
- 日中のハウス換気温度を35°Cにする期間は、抽だい4節(本葉展開7節)程度までとする。その後も35°Cで換気すると、抽だい6~7節(本葉展開9~10節)で葉先枯れが発生する場合があるので注意する。
具体的データ
その他
- 研究課題名:今こそチャレンジ! 国産花きの周年効率安定生産システムの構築
- 予算区分:新たな農林水産施策を推進する実用技術開発事業
- 研究期間:2008~2010年
- 研究担当者:工藤陽史、山口茂